ブックタイトル森林のたより 748号 2016年01月

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概要

森林のたより 748号 2016年01月

岩谷庄精(82)伊藤清高岐阜県郡上市平成22年取材「森の名手・名人」とは、森に関わる仕事や地域生活に染み込んだ営みのうち、優れた技をもってその業を極め、他の模範となっている達人で、毎年、全国で約100名が選定されています。岐阜県においては、現在、45名の「森の名手・名人」がいます。この「森の名手・名人」を「森の”聞き書き甲子園“」に参加した高校生が「聞き書き取材」をしたものの中から誌面の関係上要点を抜粋したものです。なお、年齢、住所、学年は取材当時のものです。36森の名手・名人シリーズ岐阜県立岐阜農林高等学校二年名人聞き手ぱり好まれない。ほんで横に広い、おかめの形が好まれる。ホオノキの葉の採取は、男の人がホオノキに登って、枝を切って落とす。ほんで、下で上から落ちてくる葉を寄せて採っている。白鳥町の婦人会なんかは、1年間で3万枚ホオノキの葉を使うよ。わしの住んでいる大和町では、だいたい平均の9千枚。ほんで、ホオノキの葉を増やすためには、女の人でも採りやすくしなきゃいけないと思いました。5.ホオノキの低木仕立て研究ホオノキはものすごく成長が速いの。そうやもんで、すっごく木が高くなるでしょ。低木仕立てっていうのは、ホオノキを元から切って株にすると株の横から芽が出て萌芽更新をする。まず、7本出たとして3本くらい切って葉っぱをとって売って、残りの4本は来年度に残しておくと、1年経つと残りの4本が大きくなって、女の人でも採取しやすい高さになる。6.郡上とコウヤマキ郡上市ではお盆に仏様とお墓にコウヤマキの木を飾る。まあ何しろ、郡上市ではコウヤいるから、まず、変な木は無いの。同じ枝打ちでも、下手な人が打ったり、無茶苦茶に打ったりする人の山は、木は大きくなるが無地の木材を取ろうと思うと無理やわ。枝打ちは、中々手のかかることやで、皆やっとらへんのやね。わしは以前、木材業を少しやっとったもんで。わしの山は少しの山やけど、こんなに手入れしてあるんや全部。4.ホオノキの葉採取について6月の終い頃かな。郡上市では寿司をホオノキの葉に包んで、ほお葉寿司やほお葉味噌などの土産ものにして売ってるんや。郡上の飲食店や道の駅や婦人会が相当利用するから、採取している。ホオノキは、丸くて横幅の広いのを好むわけやね。その葉に寿司やお握りなんかを横に並べて、包んで売ったりするのに細い形はやっ150本栽培とコウヤマキの挿し木試験をしている。でも、大和町の山は重機で土を固めてしまったところにコウヤマキを植えてしまって、5、6年が経ってるけど全然大きくならない。美並町の山では、15、16年経っとるかな。もう5年くらい前から、お盆には農協の販売部に出荷しとるんやな。年々、コウヤマキが増えてっとる。3.枝打ちここの山の広さは3町歩ある。ここの山の木は高さ平均5m位まで、枝を打ってある。ほんで、枝打ちをすると無地の材のが取れるからね。枝打ちしたあとの木には、枝の跡がいっぱいあるんや。筋があるか無いかをしるためには、スギの皮をおこしてみて、枝の跡が残ると材の価値が下がるんや。ここの山は、絶対いい職人が枝打ちをして1.自己紹介まあ、百姓仕事を少しやったり。山にちょっと行ってキノコ採りなんかしたり。まあ、気ままに暮らしています。仕事っていうような仕事はあんまりやってないけど、コウヤマキの木やホオノキの手入れなんかをしています。2、3年前に辞めてしまったが、木材関係の仕事を55年程やっとった。最初は小さいながら広葉樹を買って薪にして売ったりしとったけど、最終的にはトラック一杯の木材を名古屋の市場にもって行ったりしました。たくさん、苦労をしました。2.大和町の山大和町の山は、わしの山でずっと昔から管理してるよ。大和町の山では、ホオノキを約コウヤマキ枝採取・ホオノキの葉採取郡上の名産を身近なものに大和町の森のホオノキMORINOTAYORI 6