ブックタイトル森林のたより 751号 2016年04月

ページ
17/22

このページは 森林のたより 751号 2016年04月 の電子ブックに掲載されている17ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

森林のたより 751号 2016年04月

●詳しい内容を知りたい方はTEL058ー272ー1111内線(3198)森林整備課までスで形式知化するとともに、収支シミュレーション手法を標準化し、アカデミー演習林の皆伐地等で実証した結果の発表がありました。第5部農林高校生課題研究発表「耕作放棄地を利用した林産物生産の研究」?岐阜県立加茂農林高等学校林業工学科3年四谷勝吾、棚橋薰、森田悠介、寺西加奈、米田健吾、岩井岳雄、天池健太、服部太一林業工学科林産班では、増加する耕作放棄地の有効利用とキノコ原木不足を解消するため、学校所有の農場に原木生産用のクヌギ林を試験造成しています。本年度で9年生となり、胸高直径10cm以上まで成長したので、クヌギ林の利用と管理について、キノコ生産者から助言をもらい、継続した原木生産という方針を立てています。発表では、継続的に林産物生産をするため、クヌギ林を14ブロックに分け、毎年1ブロックを伐採し、原木を生産するとともに原木にならない枝等は木炭生産し、伐採跡地は萌芽更新させる取組みの紹介がありました。きポイント、また地形の微小な変化を読み取れる「微地形図」を活用した崩壊危険箇所の把握方法など、丈夫な路網を整備するための留意点について発表がありました。第4部森林文化アカデミー課題研究発表「人工林資産価値評価と収支シミュレーションに関する提言」?岐阜県立森林文化アカデミー森と木のクリエーター科遠2年藤和則人工林の資産価値を評価することは、森林所有者や林業事業体が、森林整備にかかるコストを把握する意味でも重要です。しかし立木の評価は、熟練者の目利きによるところが大きく、経験が浅いと評価が困難であることが課題として取り上げられました。経験の浅い評価者でも、簡便かつ精度の高い評価ができるよう、ITを活用し、熟練者の目利きをリスト化し、販売・作業実績データベー「飛騨の森再生を目指して」~高山西ICビオトープでの6年間の活動~?岐阜県立飛騨高山高等学校環境科学科2年伊藤優大、内方輝、長尾岳仁、前坂剣太環境科学科森林コースでは、高山西ICに造成されたビオトープについて、高山国道事務所と継続的な維持管理、地域の人材育成等を目的に維持管理協定を締結しています。ビオトープに飛騨本来の森や植生を再生させるため、樹林・草地・水辺ゾーンを設定し、5カ年の整備計画を「高山西IC飛騨の森ビオトープ管理マニュアル」としてまとめています。発表では、苗木の移植や植生・昆虫等を調査するとともに、これらの取組みを地元の道の駅等で展示し、情報発信することにより地域全体で保全する取組みの紹介がありました。第6部官学共同研究発表「岐阜県における森林管理に向けたニホンジカ対策の一考察」~ニホンジカの捕獲を中心として~?自然環境保全課兼岐阜大学応用生物科学部附属野生動物管理学研究センター技術主査和田敏近年、ニホンジカの生息数と生息区域が急速に拡大している中、捕獲を担ってきた狩猟者の高齢化が進んでいます。一方、大型製材工場等の稼働により、今後は、木材を安定供給するため、主伐と再造林が進むことが考えられます。今回は、急速に増加しているニホンジカにとって主伐・再造林地は格好な餌場であり、森林更新への阻害要因となることや、隣接する人工林への被害拡大などが懸念されること。ニホンジカ被害対策の一つとして、捕獲が重要であること。事例として、猟友会と林業事業体が連携したわな猟の取組みの紹介がありました。発表会には200名を超える方々に参加いただきました。参加者からは、地域の抱える課題に対する取組みや最新の研究成果など非常に興味深い内容だった等の多くの感想をいただきました。発表会の運営に対するご意見につきましては、今後の開催に活かしていきたいと思います。発表者の方々や参加者、関係者の皆様ありがとうございました。【森林整備課河方勇一郎】MORINOTAYORIMORINOTAYORI17