ブックタイトル森林のたより 752号 2016年05月

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概要

森林のたより 752号 2016年05月

活かす知恵とを森林人41●詳しい内容を知りたい方はTEL(0575)35ー2525森林文化アカデミーまで作業日報を活用しよう岐阜県立森林文化アカデミー講師●杉本和也●作業日報を活用する毎日、現場が終われば記入する作業日報、書いたものの記入後の用紙が溜まるばかりで活用せず…なんてことはないでしょうか。現場で汗をかいた後で、記入項目がたくさんある日報を、時間をかけて記入する。その日報が何も活用されないとなると、書く方もモチベーションが下がりますよね。日報を書くこと自体は何も付加価値を生まない仕事。出来るだけ簡単に日報を記入して、本来の業務の効率化につなげる必要があります。●日報活用のポイントせっかくの日報が活用されない原因は、組織内での目標設定がされていない、正確に記入されていない、など組織によって様々だと思いますが、活用方法が分からないという方のために見える化のポイントを紹介したいと思います。●日報データを入力する見える化のためには、日報をデータとして入力する必要があります。最低限、日付、作業者、作業場所、作業時間、作業内容、作業量を記入しましょう。後で集計がしやすいようなフォーマットで入力することが大事です。データの入力と集計は、Microsoft社のエクセルなど表計算ソフトを使うと便利です。●集計して「見える化」するデータを入力したら、集計して現場の技術者に分かりやすいよう「見える化」することが大事です。見える化を行う項目としては、現在の仕事の進捗が分かるグラフ、完了後の予算と実行結果の比較グラフなどが現場の技術者の話し合いに有効です。●専用ソフトの活用そうはいっても、見える化のグラフをつくるのが大変という方もいると思います。表計算ソフトに不慣れな場合は、データ集計の方法を習得するのに時間がかかります。その場合は、市販されている林業用の「見える化」ソフトを用いるのも一つの手です。見やすいグラフを自動的に作成してくれます。●スマホで入力の手間を省く技術者がたくさんいて、日報の入力に手間がかかる会社もあると思います。アカデミーの実習授業でも日報をつけているのですが、学生20人の日報を毎日データ入力するのはとても大変…。ということで、スマートフォンを使って自分の日報を入力してもらい、自動的に集計可能な表形式にデータが入力されるようなシステムにしています。これはGoogleのフォーム作成という機能を使っていて、誰でも無料で使うことが出来ます。●他にもある日報の活用例「見える化」以外にも日報を活用することが出来ます。データを蓄積することで、現場の条件ごとの見積もりを試算することが出来ます。立木の材積、集材距離、運搬距離は現場によってそれぞれ。データを蓄積することで現場の条件を勘案した見積もりを作成できます。機械の稼働時間、オイル・燃料消費などを機械日報として入力すると、機械の稼働率や生産性も「見える化」し、機械の効率化や新たな設備投資について検討することもできます。一度、仕組みをつくって活用すれば、「見える化」は会社を強くすること間違いなし。ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。▲スマートフォンでの入力画面MORINOTAYORI 10