ブックタイトル森林のたより 757号 2016年10月

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概要

森林のたより 757号 2016年10月

普及コーナー■西濃農林事務所林業課林業普及指導員田口均~岐阜県・三重県を跨いだ民国連携による森林整備推進協定の締結~はじめに民有林と国有林との連携による効率的な路網の整備や施業の低コスト化、木材の安定供給等の取組みは、平成9年に始まり、平成27年3月までに全国で154団地が設定されており、そのうち岐阜県内には5団地あります。今回新たに三重森林管理署が所管する悟入谷(ごにゅうだに)・古野裏山(このうらやま)国有林と、それに隣接する岐阜・三重両県の民有林とで森林共同施業団地(区域面積約765ha)を設定し、民国連携による路網整備や間伐、木材生産に取り組むことになりました。2県に跨る取組みは全国的にも珍しく、今回で4例目となりますが、岐阜・三重両県内とも初めてとなります。また、三重県内の国有林は近畿中国森林管理局、岐阜県内の国有林は中部森林管理局の所管ですので、森林管理局の所管地域を越えての団地設定は全国初となります。当該団地の概況当該団地は、国有林の名称から「悟入谷・古野裏山地域森林共同施業団地」と命名しましたが、位置的には、濃尾平野の西端にある養老山地の南部に位置し、稜線の東側が岐阜県海津市、西側が三重県いなべ市及び桑名市になります。稜線付近の三重県側が国有林になっており、木材の搬出等には不可欠な林道が整備されています。一方、岐阜県側の民有林には基幹となる林道がなく、森林管理署に利用料を支払い、林道を通行していました。岐阜県側の民有林では、西南濃森林組合が平成26年度に森林経営計画を策定し、森林作業道の開設、搬出間伐等を実施していました。平成28年3~4月、森林組合が太田自治会(海津市)所有の森林において、試験的に搬出間伐を実施するため、三重森林管理署と相談し、施業スケジュール等を調整することにより、国有林の林道及び木材集積場を効率的に使用してのスムーズな木材生産を実現することができました。この実績が今回の協定締結のきっかけとなったのです。協定締結に向けて協定締結に向けて、岐阜県側でも三重森林管理署、林業普及指導員、西南濃森林組合、海津市職員を中心に準備会議を開催し検討を続けてきました。主な検討内容は次のとおりです。1森林共同施業団地(協定エリア)の範囲の検討2エリア内の関係者別に必要施業の事前調査3国有林との重点連携(森林作業道・木材集積場等)箇所の検討4協定期間内の各関係者別施業の年度計画の検討5協定案・実施計画案の作成6マスコミへの周知(プレスリリース)の検討太田自治会所有山林での搬出間伐協定締結準備会議(全体)MORINOTAYORI 18