ブックタイトル森林のたより 761号 2017年02月

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概要

森林のたより 761号 2017年02月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0577ー35ー314高3山市林務課までわがまちの森林・環境行政高山市の森林づくり施策を紹介します。高山市の森林づくり森林の概要高山市は、森林面積が約201千haで、市域全体の92%を占めるという、日本一広い森林面積を有する市です。そのうち国有林が81千ha(40%)、民有林が120千haとなっています。民有林のうち、スギやヒノキなどの人工林面積は、45千haで、人工林率は38%となっています。一方、天然林(広葉樹)の割合が高く、50%を占めています。木を活用した文化平成二十八年四月二十五日に、「飛騨匠(ひだのたくみ)の技・こころ木とともに、今に引き継ぐ千三百年」が日本遺産に認定されました。千三百年前、都の造営のため飛騨の木工技術者を都へ送ることで税に充てた「飛騨工(ひだのたくみ)制度」。古来より「木を生かす」技術や感性、実直な気質は受け継がれ、高山の文化の基礎となり、現在も様々なところで飛騨匠の技とこころに触れることができます。この木を生かし、木の美しさを生かす技が、建築以外にも発揮されています。加工から漆塗まで全てに高い技術が要求される「飛騨春慶」、イチイの木が持つ美しさを生かした彫刻「一位一刀彫」など。これらの伝統工芸・木工技術の粋を結集したのが高山祭屋台です。森林づくりの柱高山市は、きめ細やかに森づくりをすすめる「みんなで考え、生かす森林づくり」を基本理念に、次の三つを基本政策とし、多くの方々の声を反映して施策を進めています。○安全な暮らしを守る森林づくり○木を生かした地域産業づくり○森林を支える人づくり、地域づくり森林整備事業高山市は、豊かな森林資源を有効に活用できるよう、森林整備事業への支援や木造住宅建築に係る支援を行っています。森林整備では、「緑の保全事業」により国県事業に対する嵩上げや小規模森林整備などに助成を行っています。また、平成二十六年十二月に発生した豪雪による倒木被害の処理に対して、平成二十七年度から三ヶ年の予定で支援しています。木材利用促進住宅での木材利用を促進するため、「匠の家づくり支援事業」として、主な構造用木材に市産材を活用した住宅に対して五十万円を上限に、一m3当たり二万円の助成をしています。また、今年度から中津川市との広域連携事業として、東濃桧と飛騨の杉を利用した木造住宅建築に対し支援しています。未利用木材資源の活用高山市内でも木質バイオマス利用の産声が上がってきました(機運が高まってきました)。地元産木材を活用したバイオマス発電施設や木質バイオマス利用施設などが着々と整備されるなかで、市では未利用木材資源の利用を促進するため、平成二十六年度に未利用資源活用促進事業(買取型)を拡充しました。市内の森林から生産された間伐材を対象に、市内のペレットやチップの加工施設に個人が集運する場合の買取り経費の一部を助成するものです。さらに、平成二十八年度には、未利用材収運事業「積まマイカー」を創設しました。これは木の駅に集められた間伐材を、定期的に運搬業者が、市内の集積所から加工所へ運搬するという仕組みです。このように、高山市では、様々な支援策により、木材生産を促進し、豊かな森林資源を有効に活用することにより、さらなる森林整備の推進を目指しています。最後に高山市は、豊かな森林資源と高山祭をはじめとする伝統文化等や、木を生かす伝統工芸を継承し、これからも森林の持つ多面的機能を最大限に発揮する健全で豊かな森林づくりを進め、林業の振興を通じて地域の活性化を図っていきます。▲高山市のモデル的な森林▲飛騨春慶▲一位一刀彫▲豪雪による倒木被害▲高山祭(たかやままつり)屋台(やたい)▲積まマイカーMORINOTAYORI11 MORINOTAYORI