ブックタイトル森林のたより 763号 2017年04月

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概要

森林のたより 763号 2017年04月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0574ー72ー1311白川町役場農林課まで白川町マスコットキャラクター茶桧右ヱ門(ちゃきえもん)4わがまちの森林・環境行政白川町の森林づくり施策を紹介します。白川町の森林づくり森林の概要白川町は岐阜県の中濃地域東部に位置しています。町の海抜は150mから1,223mと高低差が激しく、可住地は全体の5%程度で、森林面積が21千haと全体の9割を占めています。町民の歌にも「山脈四方に生き生きと」と謳われているように、つつみこむ森林と共に生きる町です。森林の内訳では、人工林が12千ha、天然林が8千haとなっており、人工林率は58%となっています。特に人工林に占めるヒノキ林の割合が全体の80%と、良質な「東濃桧」を供給する林業・木材産業の盛んな町です。森林・林業・木材産業の推進本町では、林業センターを核とする木材団地に森林組合、原木市場組合、製品流通組合、産直住宅組合が集結しており、川上から川下まで連携可能な体制ができています。また、製品流通組合では、早くから木質バイオマス発電に取り組んでおり、木材団地は全国から多くの視察を受け入れ、町のPRにも貢献してきました。しかし、近年のヒノキ需要の減少とそれに伴うヒノキ価格の下落により林業者の意欲が低下し、ヒノキを伐採する所有者が減少しています。そのため、良質なヒノキの出荷が少なくなり、製材工場の需要に応えきれない状況となっています。環境保全・資源供給源としての森林を維持するために、ヒノキの需要拡大など林業・木材産業の新たな展開を考えなければならないと考えています。森林づくり施策の紹介本町で実施している特徴的な事業を紹介します。1間伐材全量搬出事業町内の木材生産量拡大のため、利用間伐地から良質材だけでなく木質バイオマスまで全てを搬出する場合に助成。2道路景観整備事業道路の日照時間確保による冬期の融雪・融氷効果を期待して、道路端10m以内の幅での伐採を実施。3きのこ原木生産奨励補助金きのこ生産者が原木を購入する場合、県補助金に加えて町単独で助成。4水源林公有林化事業森林・環境税を活用し、水源となっている森林を町有林化し、乱開発を防止。5未利用間伐材搬出促進モデル事業森林所有者の利益を生む仕組みづくりとして、森林・環境税を活用し、木質バイオマス向けの木材搬出に助成。6しらかわの家ひのき柱50本プレゼント事業白川産材等で住宅を建設する場合に町産のヒノキ柱を最大50本まで定額補助。平成29年度からは内装材加算を開始。新たな取り組み○循環型森林社会構築事業前述のように、白川町には各種木材関連施設が整い、地域内で連携した木材の流通が可能となっています。そこで、今年度より循環型森林社会構築事業として、航空レーザー測量データを活用し、地形や森林資源情報の把握による森林資源情報マップの作成、森林資源活用計画の策定、森林認証取得や新たな木製品開発などに取り組み、これからの白川町の森林・林業・木材産業のあり方について検討をしているところです。森林資源を活かす白川町へ日本創成会議人口減少問題検討分科会が平成26年に発表した論文では、白川町は2040年までの「若年女性減少率」が岐阜県内で1位となっています。今後の人口減少による地域林業・木材産業の担い手の減少が懸念され、またバイオマス関連施設の更新時期を迎えるなど、ソフト・ハード両面の課題が多くあります。大きな森林資源がある町だからこそ、これらの課題を改善・解消し、森林を守り、林業・木材産業を維持・発展させ、活気ある町づくりを進める努力を続けていきます。▲未来の担い手になるかも?▲良質な東濃桧の集まる原木市場▲道路景観整備事業で明るくなった道▲林業専用道MORINOTAYORI 12