ブックタイトル森林のたより 763号 2017年04月

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概要

森林のたより 763号 2017年04月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2535森林技術開発・支援センターまで伴い、皆伐施業が可能となる施業地は増加するものの、林業従事者は高齢化等で減少する傾向にあります。発表では、ICT(情報通信技術)を活用して、効率的な施業管理を行うことが提案されました。素材生産業者の横連携の促進を図り、かつ、利用できる材積の予測をするためには、労務情報の集約化と共有が有効であること。そのためには、日々の日報をクラウドデータベースに蓄積することで可能となり、その集約された日報情報から各工程別の作業進捗の把握ができることや後々の計画立案や工数の見積もりに生かすことができるなどの紹介がありました。第5部農林高校生課題研究発表「船来山植生調査について」?岐阜県立岐阜農林高等学校森林科学科3年河野祥規、工藤康太、宮川紘輔、早川一矢本巣市では、3~7世紀の古墳が290基発見された船来山を古墳公園として整備し、文化遺産登録を目指しています。しかし、古墳群のある船来山の植生がどのような構成になってい「商品力アップを目指したシイタケ変色抑制技術の開発について」?岐阜県森林研究所専門研究員上辻久敏シイタケは、鮮度が低下し始めると傘の裏のヒダや柄の切口が変色します。近年、商品出荷後にパック内でシイタケが変色する事例は、全国で発生しており、問題となっています。そのことで生シイタケの商品力の低下が叫ばれていることから、生シイタケを変色させずに出荷する技術が急務となっています。発表では、シイタケの変色メカニズムを明らかにするとともに、原因物質と思われる酸素の供給を抑制することで変色防止の効果が見られたことから、通常のパック包装及び段ボール包装など商品流通ルート内での技術手法を実証した結果の紹介がありました。第4部森林文化アカデミー課題研究発表「クラウドデータベースによる林業従事者向け労務管理システム」?岐阜県立森林文化アカデミー森と木のクリエーター科國2年枝裕介標準伐期齢を迎える人工林の増加にるかは調べられていません。そこで、森林科学科植生調査班では、船来山の植生を調査することにしました。発表では、船来山の植生を把握するため、船来山の中で林層の違う3つのエリアを調査し、エリア毎の植生のポイントをまとめるとともに今後の課題についての紹介がありました。第6部官学共同研究発表「シカの捕獲を取り巻く状況について」?岐阜大学応用生物科学部附属野生動物管理学研究センター特任助教森元萌弥近年、ニホンジカの生息数と生息区域が急速に拡大し、広い範囲でニホンジカの被害が増えています。しかし、シカ被害対策の一つである捕獲は、担ってきた狩猟者の高齢化が進むとともに事業者が主体的に捕獲を実施することが少ない現状にあります。発表では、急速に増加しているニホンジカについて、捕獲をより中心に考えた計画が必要であることから、間伐材や枝でシカの移動ルートを制限することや、施業のついでにシカの埋める穴を開けておくなどの事例が紹介されました。また、自動撮影カメラを利用して、メスが存在する場所を調べることや、シカの警戒心と罠の回避具合を知るなど、他人に任せず、自分たちのことと認識して欲しいとの提案がありました。発表会には200名程の方々に参加いただきました。参加者からは、地域の抱える課題に対する取り組みや最新の研究成果など非常に興味深い内容だった等の多くの感想をいただきました。発表会の運営に対するご意見につきましては、今後の開催に活かしていきたいと思います。発表者の方々や参加者、関係者の皆様ありがとうございました。【森林技術開発・支援センタ井ー戸好美】MORINOTAYORI17