ブックタイトル森林のたより 764号 2017年05月

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概要

森林のたより 764号 2017年05月

韓国に向けた木材輸出の推進近年、日本の木材輸出は増加傾向が続いています。輸出金額は2011年からの5年間で約2.4倍に増え、2016年の実績で238億円に上ります。輸出先は、中国、韓国、フィリピンといったアジア圏が中心で、中でも韓国では日本のヒノキがブームになっています。このため県では、韓国への木材輸出を拡大するため、展示会への出展等を行いましたので報告します。「KOREA BUILD 2017」への出展2月22日(水)~26日(日)に韓国京畿道高陽市の国際展示場「KINTEX」で開催された韓国最大規模の住宅資材展示会に出展しました。展示会では、日本貿易振興機構(ジェトロ)がジャパンパビリオンとして40ブースを用意し、そのうち20ブースを使って県及び県内の5つの企業が岐阜県チームとして一体となったPR・営業活動を展開しました。県のブースでは、2階建てのモデルハウスを展示し、木造軸組構法をPRするとともに、内装材や調度品には県内出展企業の製品をふんだんに使用し、総括的な展示施設、商談スペースとしてご利用いただきました。展示会には5日間で19万人以上が来場し、岐阜県チームだけでも約520件の商談が行われました。ヒノキは、韓国語に翻訳しなくてもほぼすべての来場者に通じるほど知名度が高く、色艶、手触り、香りに対する高い評価を得ていました。また、軸組構法への関心も高く、住宅建築を検討中の一般の方から、具体的な建築費の問い合わせも多くあるなど、輸出拡大の手ごたえを感じることができました。県内企業出展者:笠原木材㈱、桑原木材㈱、後藤木材㈱、親和木材工業㈱、ヤマガタヤ産業㈱会場内の賑わい(左側:県が展示したモデルハウス)県ブースでの商談の様子「木造軸組住宅建築技術ビジネスセミナー」の開催韓国では都市部の住民の多くが高層マンションに住んでいますが、戸建て住宅の建築戸数は増加傾向にあります。しかし、木造住宅の9割以上はカナダ産のツーバイフォー住宅が占めていて、軸組構法については認知度が低く、また、設計、施工できる技術者も少ないのが現状です。このため、軸組構法の周知を図り、その資材として岐阜県産のプレカット材や内装材の輸出促進を図るため、?韓国木造建築技術協会と共催でビジネスセミナーを開催しました。セミナーでは、軸組住宅を手掛ける韓国の建築士や工務店の社長のほか、昨年韓国華城市で住宅を建設した笠原木材㈱の山田貴敏代表取締役社長から、軸組住宅の施工方法やツーバイフォー住宅との比較などについて講義をしていただきました。韓国の工務店や建築士など約100名が来場し、参加者からは、ツーバイフォー工法との価格面での比較や、基礎コンクリートの施工方法など、具体的な質問が出されました。また、過去に韓国で日本の大手ハウスメーカーの住宅を建築した参加者から、その時の失敗談や改善策が提案されるなど、前向きな意見交換も行われました。セミナーの様子県では、平成27年3月に設立した岐阜県産材輸出推進協議会で情報交換や議論をしながら、引き続き木材輸出の取り組みを進めてまいります。補助事業等の支援策もありますので、木材輸出に関心のある事業者の方はご連絡ください。【県産材流通課小木曽謙治】●詳しい内容を知りたい方はTEL058-272-1111内線(3016)県産材流通課まで15MORINOTAYORI