ブックタイトル森林のたより 766号 2017年07月

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概要

森林のたより 766号 2017年07月

地域の人揖斐川町は、平成27年10月11日に揖斐川町谷汲名礼地内で開催された「第39回全国育樹祭」を契機に、「揖斐川町ふるさとの森づくり条例」を制定し、町域の9割を占める森林を次世代に引き継ぐため、森林を守り育て、利用する取り組みを進めています。その一つとして、多様な子育て支援に対するニーズを捉えて、豊かな森林に子どもたちが親しみ、学び、たくましく育っていくため、谷汲緑地公園での「森のようちえん」の取り組みを支援しています。今回、森のようちえんに主体的に関わっている女性スタッフの皆さんにお話を伺いました。活動内容は?●森のおさんぽ会(毎週金曜日)未就園児が保護者と一緒に参加します。参加は無料、事前申し込みや入会は不要です。集合したら、まずは保護者同士の自己紹介と興味を持っていることや育児に関する情報交換が始まります。その後、子どもたちの興味の赴くまま、時には遊歩道を外れて森の中を歩きます。雨の日もレインコートと長靴で大丈夫。●体験イベント、プレーパーク5月開催の「揖斐川ワンダーピクニック」の会場で子育て世代の親子におさんぽ会を体験してもらっています。また、幼稚園児以上の子どもも対象としたプレーパーク「子どもと森のじかん」を年2回開催し、大人は口出し禁止の森遊びを楽しんでもらっています。●勉強会、視察(ときどき)揖斐郡消防組合さんをお招きして救急救命講習を行いました。心肺蘇生法やヘビに噛まれた時の対処法を学びました。教えてもらったことを自分たちで調べたり考えたりしてブラッシュアップしていきたいと思います。活動で大事にしていることは?保護者(主にお母さん)としっかりコミュニケーションを取ることです。また、自分たちスタッフも楽しいと思うことが大事です。参加の反応は?森に来ると、子どもが泣いても走り回ってもゆったり見守れる気持ちになるそうです。私たちスタッフから見ても、子どもが森で走り回る姿は可愛く、ここに来る子どももお母さんも個性が豊かで面白いです。また、普段森になじみの少ないお母さんたちが同じ森に何度も通うことで季節の変化を感じることができて、新鮮なようです。先日、スタッフミーティングで「他の子の近くで木の枝を振り回してしまう子への声掛け」について話題になりました。木の枝を持って歩きたい、みんながいる輪に入りたい、その気持ちを大事に考えたうえで、ルールを考えていきたいと思います。皆さんが思う理想の森とは?四季の移り変わりが感じられる、いろんな生き物や植物(花、どんぐり、樹木)が暮らす森です。暗い森よりは明るい森がいいけど、伐りすぎるのはちょっと寂しいな。(基地や遊び場になる茂みもあった方がいいね)今後の抱負は?山遊びが下手な小学生に危機感を感じています。森のようちえんを通じて、子どもの生きる力の根っこを育てたい。そして、子どもと森の時間を共有・共感し、私たち自身も大人として成長できるようちえんにしたいです。いずれは、森のようちえんを中心としたまちづくりに発展し、私たち子育て世代だけでなく、地域の様々な人が集い、ゆるやかにつながることのできる場を、この森に創ることができればいいなと思っています。●詳しい内容を知りたい方はTEL0585ー23ー1111(代)内線(442)揖斐農林事務所まで【揖斐農林事務所林業普及指導員下野俊彦】子どもたちの生きる力の根っこを森で育てたい~いび森のようちえん~季節、天候によって変化する森の姿に子どもたちも興味津々(上)親と子どものゆったりした時間(下)子どもと子どもの間に流れる時間伊東未由さん傍島幸枝さん増田美恵さん後藤紘子さん日比野春菜さん並木怜奈さん大橋麻土香さん小池ますみさんMORINOTAYORI 12