ブックタイトル森林のたより 797号 2020年02月

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概要

森林のたより 797号 2020年02月

普及コーナー郡上地域の林業普及活動について~郡上地域の林業成長産業化を目指して~■郡上農林事務所林業普及指導員和田将也入を積極的に進めています。1全木集材し、プロセッサで造材・枝払いを行うため、労働災害の軽減に繋がる。2全木集材にすることで、梢端材・枝条や打ち出し材が集まるため、D材の活用が容易となる。3伐倒・集材後に林内に残る梢端材・枝条等が少なくなることで地拵え作業が省力化できる。現状の28班の伐採専門チーム全てがプロセッサ等造材機を導入し、地域内の生産性の高い林業事業体と同等レベルに到達できれば、郡上地域全体の木材生産量は現状のおよそ2倍の20万m3を超え、地域の人工林年間成長量に迫ります。プロセッサ等造材機の活用は、林業事業体の経営が安定するだけでな郡上普及指導区が管轄する郡上市は、清流長良川の上流部に位置し、森林面積92,418ha(森林89・7%)と抱負な森林資源を有しています。郡上普及指導区では、この豊富な森林資源を活かし、地域林業の成長産業化を実現するため、林業事業体への助言指導、郡上森林マネジメント協議会(平成31年2月15日設立。以下「郡上マネ協」)の活動支援など、様々な林業普及活動を展開しています。今回は、そのうち2つの活動についてご紹介します。郡上地域の木材生産の現状及び課題について郡上地域には、木材生産を担う林業事業体が20社あり、伐採専門チーム28班・森林技術者109名が従事しています(令和元年度伐採専門チーム調査・郡上農林事務所調べ)。そのうち、プロセッサ等造材機を使っているのは16班で、全体の57%となっています。プロセッサ等造材機は、最も生産効率が高い機械であり、作業システムの効率を上げることが木材生産量の増大に繋がります。同機の導入には、次の利点もあることから、郡上普及指導区では林業事業体へのプロセッサ等造材機の導く、森林所有者への高い利益還元が実現できるため、主伐・再造林の推進も期待できます。地域林業の成長産業化を実現するためには、林業事業体の木材生産性向上が最重要課題と考えています。林業事業体生産性向上実現研修について前述の課題解決のため、令和元年度から林業事業体生産性向上実現研修を行っています。郡上農林事務所が研修全体のコーディネートを担い、講師は郡上マネ協の樋口事務局長にお願いしています。初年度は、大塚林業合資会社、有限会社大原林産、郡上森林組合の合計3社が取り組んでいます。▲生産性向上実現研修(工程表作成)▲生産性向上実現研修(OJT)MORINOTAYORI 14