ブックタイトル森林のたより 797号 2020年02月

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概要

森林のたより 797号 2020年02月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー67ー1111内線(250)郡上農林事務所までこの間の木材生産性は4・5m3/人・日という結果となり、これまでの同社の生産性に対して2倍以上の結果となりました。また、研修最終日のミーティングでは、プロセッサを初めて操作した森林技術者の一人から、「詳しくはまだ分からないが、自分たち一人一人が会社の経営を意識してチームとして同じ気持ちで毎日、一本一本の木を伐らないといけないことが分かった」という発言があり、同社におけるPDCAサイクルが少しずつ回り始めました。森林経営管理制度に基づく森林所有者の意向調査2つ目の活動は、森林経営管理制度に基づく森林整備の取り組みです。施しました。制度説明会では、安心して暮らせる地域づくりのため、地域の森林を整備する必要があると説明したところ、所有者からは理解が得られ、アンケートも大半の所有者が市あるいは森林組合などの林業事業体へ整備を任せたいとの意見でした。現在、意向調査の結果を取りまとめ中で、今後は具体的な森林整備計画(案)を示し、経営管理集積計画の作成を進めていく予定です。こうした取り組みは、前例がなく全てが手探りの状態ですが、市、郡上マネ協、県が連携して事業を推進しています。研修内容は、生産性及び安全性の改善に向けたPDCAサイクルを伐採専門チーム自らが回していけるようになることを目標とし、作業工程表の作成・分析の講義と生産現場においてOJTを実施しています。今回は、研修の全行程を修了した大塚林業合資会社の取り組みについてご紹介します。大塚林業合資会社は、これまで集材機あるいはラジキャリによる集材とチェンソーによる造材・枝払いを行っていましたが、高能率作業システムを導入したいとの相談を受け、目指す作業システムに適した機械の種類と機種選定の検討を他社の現場を見学するなどして行い、スイングヤーダとプロセッサを導入しました。研修では、はじめに伐採専門チーム自ら作業工程表を作成しますが、ここで難題に直面しました。高性能林業機械を活用した集材、造材等の各工程を組み合わせると、処理速度が遅い工程と速い工程に相当な開きがあり、課題として準備した事業地では面積が小さいことが分かりました。その結果、高性能林業機械の能力を発揮させるための条件は何なのかに気付き、高能率作業システムの導入に向けた適正規模の事業地確保について理解が深まりました。郡上市では、適切に経営管理ができていない森林で、整備を進める候補地を次の3つの観点から37箇所に絞り込みました。1郡上市森林ゾーニングにおいて環境保全林であること。2森林経営計画をこれまで策定したことのない森林であること。3過去10年間、森林整備の実績がないこと。今年度は37の候補地のうち、2箇所について経営管理集積計画の作成に着手しました。市と計画作成の委託先である郡上マネ協、郡上農林事務所の3者が連携し、対象地域の所有者調べ、林況調査、制度説明会、アンケートを実▲集落説明会(意向調査)CS立体図と災害ハザードマップを使い森林整備の意向を調査▲意向調査対象地の抽出箇所緑色:環境保全林赤色:森林経営管理法対象地()MORINOTAYORI15