ブックタイトル森林のたより 813号 2021年6月

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概要

森林のたより 813号 2021年6月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0584―73―1111西濃農林事務所まで令和2年度のスマート林業の施策でドローンを保有する林業事業体が増えましたが、ドローンは写真を撮影するだけでなく、オルソ補正(写真の歪みを補正する画像処理)を行うことで、面積や距離等を計測して測量に活用したり、地図データ等に重ね合わせることが可能になります。昨年度に開催したOWLやGNSS測量研修の際に「ドローンと写真測量ソフト(メタシェイプ)を同時に購入したが、メタシェイプの使い方がわからない。研修をお願いしたい」という要望があり、研修会を企画、開催しました。企画にあたり、講義は新型コロナウイルス感染症対策としてオンライン講習としました。参加者の技術習得をサポートするためアカデミーの会議室で開催しましたが、1日定員5人の少人数制とし、3月15日、16日の2日間の日程で開催しました。研修内容は、メタシェイプの基本操作の習得、オルソ画像の作成、ドローンによる写真撮影のポイント及びドローンの活用について説明いただき、オルソ画像を作成するには元データとなるドローン空撮に技術が必要と感じました。メタシェイプの操作方法はシンプルで、手順に従って操作していけばオルソ画像を作成できます。今年度はドローン空撮とメタシェイプをセットにした研修会を企画する予定です。準備が整いましたらご案内しますので、ぜひご参加ください。スマート林業通信12メタシェイプ操作研修会を開催●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2535森林文化アカデミースマート林業推進係までメタシェイプ操作研修会など今後経験を重ね、同様に林業デジタル化に取り組む他の事業体と情報交換など図りながらノウハウを蓄積していく予定です。また本調査地では今後木材生産が行われるので、現実の生産量との比較や3次元化データの活用について検討を行っていきます。おわりに平成が始まった頃に登場した新しい技術(特に情報通信技術など)は、当初「すごい技術だけど、一部の人だけのものじゃないの?」と思いましたが、令和の時代となり老若男女に浸透しました。このコロナ禍の新しい暮らし方では、更に身近なツールとなりつつあります。林業におけるデジタル化も、一昔前なら驚くような技術が岐阜県の山の現場にも到達しました。西濃地域でも、その利点に活かした高精度な林況把握と森林所有者への情報提供など、技術の還元に向けて森林組合と協力して取り組んでいきます。新しい技術であり、メーカー説明等のみでは、実際の使用を始めるにあたり不安がありました。場所ごとに条件が異なる森林環境内で、マニュアルどおりに進めることができるのか、まずは経験を積まないとわからない、ということで初めての現地測量を令和3年3月下旬に行いました。・調査場所:不破郡関ケ原町地内の皆伐予定地0・79ha・ねらい:現地調査の進め方と取得した材積データの評価(実際の生産量との比較)・通常2名で行うことを想定し、森林組合職員2名と林業普及指導員1名の3名で実施。・手始めに1箇所をぶっつけ本番で測り始めたところ、次のスキャン位置を測量手と補佐役で相談しながら決めるなど手間取った。(先にスキャンした位置がわからない等)・調査後半は、スキャンした場所に補佐役が目印(写真4)を残したところ、測量手の判断で位置移動でき、スムーズに作業が進んだ。・初めての現地調査は、全0・79haで170地点を計測、所要6時間半。・取得データを電算処理した結果、障害物によるエラー、誤判定による無いはずの木の発生、全体材積が過大に算定されるなどが生じた。今回の現地調査では、OWLの操作方法の一部を知ることができたばかりです。スムーズな計測や地形に合わせた進め方、どんなエラーにどう対処するか、▲写真4この目印が役立った▲図5青い点はスキャン位置平均的な間隔で計測できた赤い点は林木で、実際よりやや多いMORINOTAYORI17