ブックタイトル森林のたより 826号 2022年7月

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概要

森林のたより 826号 2022年7月

プログラム紹介!!岐阜県立森林文化アカデミー内にある森林総合教育センター(愛称morinos)で実施しているプログラムについてご紹介します!<アカデミー教員プログラム「帰化植物を見つけて調べちゃおう」>morinosでは、森に親しむ入口となる様々なプログラムを開催しています。今回ご紹介するのは、植物生態学が専門で、アカデミー開学以来のベテラン教員である柳沢直教授と一緒に、初夏のmorinos周辺を歩いて外来植物(帰化植物)を探すプログラムです。日本全土に約6000種あると言われる植物たち。そのうち元々日本に暮らしていた植物を在来植物といいます。記録がはっきりしている明治時代以降の日本で、野生で勝手に育つようになったものを帰化植物と言い、全体の2割以上にあたる1300種もあると言われています。春から初夏に見られる代表的な例では、セイヨウタンポポ・ヒメオドリコソウ・オオイヌノフグリがありますが、これらは元々日本にはなかった帰化植物なのです。morinos周辺を散歩しながら、柳沢さんの植物愛あふれるトークと外来植物(帰化植物)の観察と採取を通して、知られざる植物と人間との関わりを探りました。帰化植物の概要を知った後は、柳沢教授と一緒に帰化植物探しをスタート。オオイヌノフグリやオランダミミナグサ、ニワゼキショウなど、足元の草花の多くが帰化植物であることが分かりました。トンネルを抜けて国道沿いの歩道を探すと、アスファルトの隙間にセイヨウタンポポやヒメジョオン、セイタカアワダチソウ等がびっしり生えていました。【「そもそも帰化植物とは何か」について説明する柳沢教授】【植物探し】【外来植物のニワゼキショウ】昼食後、帰化植物図鑑を使って見つけた植物がどこから来たのか、原産国を調べました。ホワイトボードに世界地図を描き、地域別に見つけた種数を記入すると北米とヨーロッパ原産の植物が多いことが分かりました。柳沢先生曰く、「帰化植物は物資の運搬に伴って持ち込まれることが多い。日本と経済的につながりが深いため、北米とヨーロッパ原産が多いのだろう。今は中国やアジアとの関わりが強くなっているため、アジア原産の帰化植物が増えるかもしれない。」とのこと。【図鑑を使って原産国を調べる】【外来植物どこからきたの?】帰化植物や外来植物というと、在来種を脅かす厄介者のイメージが強いのですが、柳沢先生は「これだけ自由貿易が広がっている中で、植物が入ってくるのは仕方ない。一方で、植物に罪はなく、適切に対処することが大切。帰化植物を知ることで人間の営みを知ることができる。」と、植物に対する愛情を熱く語っていただきました。こうしたプログラムはmorinosのHPで開催をお知らせしています。多くの皆様のご参加をお待ちしております。興味を持ってくださった方は、morinosのホームページ、動画YouTubeをご覧ください。ホームページhttps://morinos.net開所時間10:00~16:00YouTube検索「morinosチャンネル」定休日毎週火・水曜日morinosHPYouTube「morinosチャンネル」9 MORINOTAYORI