ブックタイトル森林のたより 828号 2022年9月

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概要

森林のたより 828号 2022年9月

た漁師や同じ一次産業である農業への転職を奥さんに相談したところ、逆に、「林業関係の仕事を探したら。」と助言をもらい、林業のいろはも分からない状態で、平成十年に東京池袋で開催された林業ガイダンスに参加しました。そこで、岐阜県ブースの県森林公社の担当者から、林業の概要説明を受け、森林技術者を募集していた板取村森林組合への転職を決意したそうです。森林組合へ入ってから板取村森林組合に平成十一年五月に入り、森林技術者として造林地の下刈、雪起、枝打ち等の保育作業を担当しましたが、四年程たった時に、事務所職員へ配属となりました。組合は翌十六年に合併して中濃森林組合となりましたが、平成二十八年に四つの支所職員が本所へ集合配置するまでは、各支所毎で業務全般を行っていました本。所勤務となってからは、中村さんは造林課長として森林整備業務全般を所管し、令和三年四月からは業務部統括部長に抜擢されました。中村さんは、各担当がスムーズに業務を行えるように、各担当と事業の進捗管理や、労務調整、行政・業者との連絡調整等を進めた結果、森林組合の業績が伸びています。また、岐阜県地域森林監理士としても、管内各市の森林管理委員会や美濃市森林経営管理制度検討部会等に参画し、林業事業体の立場から積極的に森林整備推進のための意見をされています。仕事をするうえで大切にしていること中村さんは、「組織の皆が気持ち良く仕事が出来るような環境づくり」を大切にされています。雰囲気が暗いと良い仕事は出来ないと職場の環境づくりに気を使っているとのことです。また、「お客さん(森林所有者)に喜んでもらえるように仕事をしたい。」とも話されています。そのため、「組合に頼んで良かったと言ってもらえるように心掛けること。また、目に見えて喜ばれることを考えることも必要」と話されていました。今後について中村さんは、「組合の職員は経験者が多く、個々の能力も高いので、人に頼るのではなく自分で考え行動してほしい。また、新しいことにも失敗を恐れずに挑戦してほしい。」と語っておられました。また、「退職まであと十年ですが、まだまだ、家族のためにも頑張りたい。」とおっしゃっていました。中村さんの今後の活躍が楽しみです。【中濃農林事務所坪井一弘】今回は、中濃管内(関市・美濃市)で森林整備等に取り組む中濃森林組合業務部統括部長の中村さんを紹介します。「中濃森林組合」の概要中濃森林組合は平成十六年に美濃市・旧関市・旧武儀郡(板取村・洞戸村・武芸川町・武儀町・上之保村)の七つの森林組合が合併し誕生しました。六月末現在、役職員十九名(嘱託・パート含む)、森林技術者二十三名です。森林技術者のうち、林産班は三班九名、造林班は四班十四名の体制です。中濃森林組合は、年間約三百?四百ヘクタールの間伐等の保育施業や主伐・再造林を行い、約二万立方メートルの素材生産を実施するなど、中濃管内の森林整備の中核的な役割を担っています。中村さんの前職中村さんは現在五十歳で、愛知県東海市の出身です。大学在学中は情報処理を専攻し、卒業後はシステムエンジニアか、プログラマーかと考えていました。しかし、違った仕事をしたいと思うようになり、卒業後は、東京の歯科治療機器メーカーに就職し、営業の仕事に就きました。営業成績はトップでしたが、土日も無いくらい多忙だったため、当時交際していた現在の奥さんから、「結婚するなら転職してほしい。」と依頼があり、転職を決意しました。森林組合へ入るきっかけ転職にあたり、子供の頃からの憧れだっ地域の人所有者に喜ばれる森林づくりを!中村禎宏さん中濃森林組合●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー33ー4011(内線231)中濃農林事務所まで今年2月竣工、4月に移転した組合事務所(本所)と中村さん森林経営管理制度検討部会MORINOTAYORI13