ブックタイトル森林のたより 833号 2023年2月

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概要

森林のたより 833号 2023年2月

国有林の現場から76標高千五百mの草原とブナの保護林また、この国有林内にはブナがまとまって分布している区域もあることから中部森林管理局ではこの区域約三〇〇ヘクタールについて希少個体群保護林に指定して管理しています。日本でも希少になったブナ天然林が広がるこの保護林、できれば直接足を踏み入れブナやミズナラなどの大木に触れていただきたいところですが、林道もなく徒歩で向かうにもかなり大変な状況なので残念ながら今回は岐阜県の最北部飛騨市宮川町の万波国有林を紹介いたします。万波国有林は越中八尾の風の盆で有名な富山県富山市八尾町との境界に広がる約千ヘクタールの天然林が主体の国有林で標高は七六〇m~一六〇〇mで三千メートル級の山々が連なる飛騨地域では特に標高が高いと言う地域ではありませんが、日本三百名山にも選定されている白木峰(一五九六m)周辺の尾根筋を中心に広がる草原とそこから仰ぎ見る景観は一見の価値があります。原の中の木道を北へ少し足を伸ばせば池塘に浮かぶ浮島も見られます…残念ながら富山県側にあり国有林ではありませんが…。機会があれば是非訪れていただきたいと思います。交通アクセス等についてはHPで調べていただくか、飛騨森林管理署までお問い合わせください。なお、中部森林管理局のHPにも万波GSS(グリーンサポートスタッフ)の活動記録として四季折々の写真が掲載されていますので、こちらもどうぞご覧ください。(飛騨森林管理署)お勧めできません。しかしながら前述した白木峰からは眼下に保護林が見渡せ、その広大さを実感することが可能です。白木峰に至るルートは富山市八尾町側から八合目付近まで林道が延びており、比較的簡単に登ることが可能でしたが、こちらも数年前の台風被害により麓のキャンプ場から先は徒歩でも入れない状況、現在は飛騨市宮川町打保の万波集落跡から延びる国有林林道と登山道を経由して向かうのが安全なルートとなっています。登山口から白木峰までは約三時間半とかなり時間を要しますが、途中の小白木峰にある展望台などから乗鞍岳や御嶽山が望めますし、尾根部にもかかわらず池ち塘とう(池沼)があったり、ニッコウキスゲなど季節の花々が咲き誇る場所があったりと見所も多く飽きさせません。白木峰から草白木峰から望むブナ保護林登山道沿い池塘上空からみた浮島とそれを囲む木道こんなかわいい発見もあるかもMORINOTAYORI 18