ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第2号 通巻 第288号

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概要

教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第2号 通巻 第288号

高齢ボランティアが運営する運動サークルへの参加が地域在住女性高齢者の下肢機能に与える影響SSEサークル所属者のうち、2009年~2015年に開催した体力測定会に、サークル入会後3ヵ月以内に参加し、且つ翌年も参加した者62名除外(32名)・体力測定を実施できなかった者2名・高齢ボランティアとしてSSEサークルにて活動した者6名・SSEサークル以外の活動にてSSEを実践した者15名・65歳以下の者8名・男性高齢者1名笠間市在住の高齢者のうち、2009~2015年に開催した体力測定会に2年連続して参加した者361名除外(214名)・SSEサークル以外の活動にてSSEを実践した者55名・体力測定を実施できなかった者2名・男性高齢者157名サークル群30名コントロール群147名除外(4名)・ベースライン調査における下肢機能測定項目に2項目以上の欠損がある者4名下肢機能総合得点によるマッチングサークル群30名コントロール群30名図1分析対象者の選定手順した.本研究では,測定会に参加した者のうち,SSEサークルに入会後3ヵ月以内に測定会に参加し,且つ翌年にも参加した?2名から,図1に示した除外基準に該当する32名を除外した30名をサークル群の分析対象者とした.コントロール群は,笠間市に在住する高齢者(SSEサークル非所属者)を対象に実施した体力測定会への参加者のデータを用いて設定した.本測定会は,2009年度から201?年度まで年に1回,笠間市の住民基本台帳から系統的抽出法によって抽出された高齢者に対して実施した.本研究では,測定会に参加した地域在住高齢者のうち,2年連続して測定会に参加した3?1名の中から,図1に示した除外基準に該当する214名を除外した14?名をコントロール群とした.本研究では,体力測定会を実施する際に,対象者に対して本研究の目的,方法,個人情報の取り扱い,調査実施時の倫理的配慮について説明し,対象者の自由意思に任せて署名による同意を得た.また,倫理的配慮から,追跡期間中に我々が対象者の行動を強制,制限することはなかった.2.SSEサークルSSEサークルは,笠間市が主催する高齢ボランティア養成講習会を修了した高齢ボランティアによって運営されている10,14).講習会は全?回を1クールとして,2009年から毎年2クール開催されている.高齢ボランティアは講習会において,SSE,準備・整理運動,レクリエーションの指導方法に関する実技レクチャーを受け,指導現場を想定したロール・プレイング,ボランティア活動に関するグループディスカッションをおこなった.講習会を修了した後,高齢ボランティアは,所属するサークルで活動し,新たにサークルを立ち上げる者もいた.SSEサークルでは,SSE,準備・整理運動,レクリエーションがおこなわれた.SSEには「基本ステップ」と呼ばれるステップがあり,実践者は必ず本ステップから実践するよう流れが定められている.高齢ボランティアはこうした実践時の流れを守ってSSEを指導すると共に,対象者が正しいステップを踏んでいるか確認し,必要に応じて対象者各々に動きの説明をした.サークルでは準備・整理運動として,立位,座位あ? 188 ?