ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第2号 通巻 第288号

ページ
50/58

このページは 教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第2号 通巻 第288号 の電子ブックに掲載されている50ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第2号 通巻 第288号

小学生の飲酒防止教育の検討-両親の飲酒に関する実態調査から-人に,新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト(以下新KAST)の男性版と女性版への回答を求めた.男性版は10項目,女性版は?項目からなり,すべての項目が1点となっている.男性版は合計点が4点以上「アルコール依存症の疑い群」,1 ? 3点「要注意群」,0点と食事は1日3回,ほぼ規則的にとっている1点のみの場合は「正常群」と判定される.女性版は合計点が3点以上「アルコール依存症の疑い群」,1 ? 2点「要注意群」,0点と食事は1日3回,ほぼ規則的にとっている1点のみの場合は「正常群」と判定される13).(3)親にお酒を勧められたことがあるかに関して,「ない」,「ある」から回答を求めた.(4)未成年者(子供)にお酒を勧めたことがあるかに関して,「ない」,「ある」から回答を求めた.2.分析方法飲酒の動機を自分の親から飲酒を勧められた経験あり群,自分の親から飲酒を勧められた経験なし群と2群に区分し,両親(父親・母親)の「アルコールを飲まない群」と「アルコールを飲む群」(「正常群」「要注意群」「アルコール依存症の疑い群」)として4区分とし,2群間における比較検討を行った.また,飲酒を勧めた経験を自分の子どもにお酒を勧めた経験あり群,自分の子どもにお酒を勧めた経験なし群と2群に区分し,両親(父親・母親)の「アルコールを飲まない群」と「アルコールを飲む群」(「正常群」「要注意群」「アルコール依存症の疑い群」)として4区分とし,2群間における比較検討を行った.2群x 2間比較における比率の差は検定を用いて統計的検討を行った.統計解析には,Windows版統計ソフトSPSS Version 20.0Jを使用した.3.倫理的配慮本研究は研究者が所属する機関の研究倫理審査会で承認を得た.また,研究協力小学校においては,文書及び口頭によって研究の趣旨等を説明し,職員会議などで検討してもらい承認を得た.保護者に対して,文書によって研究の趣旨および方法等と,調査への参加は自由意志によるものであること,無記名であること,結果は研究以外の目的では使用しないことを説明した.本研究では,あらかじめ用意された回収箱に投函することによって,研究の同意が得られたものとみなした.Ⅲ.結果小学生の子どもをもつ親1,884名を対象に飲酒に関する調査を行った.回収数1,422名(回収率??.5%),有効回答数1,308名(有効回答率92.0%)であった.続柄は父親??8名(44.2%),母親?30名(??.8%)であり,両親の年齢構成は,20?29歳20名(1.5%),30?39歳382名(29.2%),40 ? 49歳812名(?2.1%),?0 ? ?9歳8?名(6.7%),?0歳以上?名(0.4%),無回答2名(0.2%)であった.1.小学生の子どもを持つ両親の飲酒状況と両親の新KASTの比較小学生の子どもを持つ両親の飲酒状況アルコールを飲む群とアルコールを飲まない群に表1小学生の子供を持つ両親の飲酒状況と新KASTの結果父親母親合計人数%人数%人数%アルコールを飲まない群113 19.6 283 38.8 39? 30.3をアル正常群203 3?.1 31? 43.2 ?18 39.6飲むコ群ー要注意群241 41.7 120 1?.4 3?1 2?.6ルアルコール依存症の疑い群21 3.6 12 1.6 33 2.5合計??8100?301001308100.0? 214 ?