ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第3号 通巻 第289号

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概要

教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第3号 通巻 第289号

フィットネスクラブにおける低頻度のパーソナルトレーニングがチェストプレスおよびレッグプレスの挙上重量に及ぼす影響たトレーニングを行うように指示した.また,両群とも,プール温浴施設,スタジオの利用は制限しなかった.引越等の理由により,3名の離脱があり,最終的に被験者はPT群11名(身長158.7±5.0cm,年齢54.9±10.9歳,体重53.6±8.5kg),C群9名(身長156.5±5.2cm,年齢57.8±10.6歳,体重55.8±9.5kg)の計20名であった.また,パーソナルトレーニングは認定パーソナルトレーナー1名,特定非営利法人日本ホリスティックコンディショニング協会認定ホリスティックコンディショナー1名,計2名の有資格者が行った.なお,C群の希望者には,実験期間終了後にパーソナルトレーニングを実施した.2.測定項目および手順1)スクリーニング,ウォーミングアップ安全に筋力測定が行えるかどうかを確認するために,身体組成の測定,血圧測定,既往歴の確認を筋力測定前に行った.身体組成は体重,体脂肪量,除脂肪量,体水分量,BMIを測定した(TANITA社製,DC-320).血圧は,収縮期血圧,拡張期血圧,脈拍を測定し(オムロン社製,HBP-9020),厚生労働省の運動器の機能向上マニュアル8)を参考に,収縮期血圧180mmHg以上,または拡張期血圧110mmHg以上,安静時脈拍数が毎分110拍以上,または40拍以下の場合を運動禁忌とし,該当者がいないかを確認した.体力測定が安全に行えることを確認し,ウォーミングアップとして,ウォーキングマシンで5分間ウォーキングを行い,フィットネスクラブで推奨されている全身を網羅した10項目のストレッチを5分以内に行った.2)筋力測定12週間のトレーニング介入後,筋力の変化を検討するために,Storerら20)の研究と同様に,チェストプレスとレッグプレスマシン(PRECOR製)を用いて6 RMテストを行った.すなわち,チェストプレスとレッグプレスマシンで6回挙上することが可能な最大重量を測定した.これは,1 RMテストでは測定に際しての怪我のリスクが高いが,6 RMテストは安全性が高いためである.手順は,ウォーミングアップとして,普段10回挙げている重量で10回挙上させ,さらに負荷を1段階重くして5回挙上させた.そして2分の休息後,6 RMテストを行った.重量の設定は,パーソナルトレーナーが行い,試行が成功したら,重量をアップし次の試行を行った.なお,セット間の休息は2分とした.3.統計解析チェストプレスおよびレッグプレスにおける,群およびトレーニング前後(Pre?Post)の差を検定するために,一要因のみ対応のある二要因分散分析(群間×Pre?Post間)を用いた.また,1ヵ月ごとのチェストプレスとレッグプレスの総レップ数の平均値の群間差を検定するために,一要因のみ対応のある二要因分散分析(群間×期間)を用いた.交互作用あるいは主効果が認められた場合にはTukeyのHSD法による多重比較検定を行った.また,チェストプレス,レッグプレス,その他の筋トレ,有酸素運動を行った総回数,チェストプレスおよびレッグプレスの総レップ数,その他の筋トレおよび有酸素運動の総時間の中央値の群間差を検定するために,マンホイットニーのU検定を用いた.なお,本研究における統計的有意水準は5%に設定した.Ⅲ.結果群間およびトレーニング前後におけるチェストプレスの平均値を比較したところ,交互作用が認められ,トレーニング後において,PT群はC群に比べて有意に大きかった(表1).また,両群ともにトレーニング前に比べてトレーニング後が有意に大きかった.群間およびトレーニング前後におけるレッグプレスの平均値を比較したところ,交互作用が認められ,トレーニング後において,PT群はC群に比べて有意に大きかった(表2).また,両群ともにトレーニング前に比べてトレーニング後が有意に大きかった.表3は,PT群,C群が12週間で行ったチェ? 282 ?