ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第64巻 第2号 通巻 第292号

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概要

教育医学 J.Educ.Health Sci. 第64巻 第2号 通巻 第292号

田路秀樹,梶原綾,江口善章ただし,Sx 1 x 1,Sx 2 x 2,Sy 1 y 1,Sy 2 y 2は2群のそれぞれの変数の偏差平方和,n 1,n 2は2群の標本数である.また,対象者の代表性を検定するため,代31)表値として文部科学省のデータを基に,IBM SPSS Statistics ver24を用いて男女別年代間別にt検定を行い,いずれも5%未満を有意水準とした.Ⅲ.結果分析を行うにあたり,男女別項目別に60?64歳,65?69歳,70?74歳,75?79歳代の平31)均値を算出し,文部科学省の平成25年度体力・運動能力調査報告書による,身長,体重,握力,上体起こし,長座体前屈,開眼片足立ち(60?64歳除く),10m障害物歩行時間(60?64歳除く)の平均値を母平均として差の検定を行った結果,男性において有意差のみられた項目は,60?64歳:体重,65?69歳:開眼片足立ち,上体起こし,10m障害物歩行時間,70?74歳:開眼片足立ち,10m障害物歩行時間,75?79歳:身長,10m障害物歩行時間,女性は60?64歳:体重,65?69歳:10m障害物歩行時間,70?74歳:10m障害物歩行時間,75?79歳:体重であった.1.年齢と体格の関係加齢に伴う体格の変化を男女別に図1?1(身長,体重,BMI),図1?2(体脂肪率,OSI,除脂肪体重)に,パネルデータ分析と時系列データ分析による回帰直線の式と併せて示した.また,表2に年齢と各項目の相関係数とその有意性及び回帰直線の傾きの男女間とパネルデータと時系列データ両分析間の有意差検定結果をそれぞれ示した.また,パネルデータ分析と時系列データ分析により年齢と体格との関係に異なった結果がみられた場合,あるいは同じように相関関係がみられた場合でも両分析の回帰直線の傾きに有意差がみられた場合は,その項目に種々バイアスが著しく影響を及ぼしたと判断し,表2にその影響の有無も併せて表記した.その結果,パネルデータにおいて年齢との間に男女とも負の相関が認められた項目は身長(男性:r=?0.711,女性:r=?0.811),体重(男性:r=?0.232,女性:r=?0.330),除脂肪体重(男性:r=?0.491,女性:r=?0.344)の3項目(いずれも1%水準で有意)で,正の相関が認められた項目は体脂肪率(男性:r=0.253,p<0.05,女性:r=0.137,p<0.01)のみであった.また,BMIは女性にのみr=?0.133(p<0.05)で年齢との間に負の相関が認められたが,男性のBMI,男女のOSIに年齢との間に相関は認められなかった.一方,時系列データにおいて年齢との間に男女とも負の相関が認められた項目は除脂肪体重(男性:r=?0.254;p<0.01,表2体格における男女別,分析別相関係数とその有意性,回帰直線の傾きの差の検定及びバイアスの有無パネルデータ分析相関時系列データ分析相関項目身長体重BMI体脂肪率OSI除脂肪体重パネル回帰の傾き(男性?女性)男性-0.711** -0.232** 0.253** -0.491**女性-0.811** -0.330** -0.133* 0.137** -0.344**男性0.337** -0.103* -0.254**女性-0.280** 0.150* -0.115*時系列回帰の傾き(男性?女性)++回帰の傾き(パネル?時系列)バイアスの有無男性女性? ?男性有有無有有無女性無有有有無有?*,+,?:p<0.05,**,++,??:p<0.01? 147 ?