ブックタイトル森林のたより 721号 2013年10月

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概要

森林のたより 721号 2013年10月

●詳しい内容を知りたい方はTEL058ー272ー8491森林整備課まで平成24年度は県内の林業事業体に森林技術者として61名の方が就業しましたが、そのうち林業課程のある学校の新卒者は6名と非常に少ないのが現状です。戦後に植林された人工林が成熟期を迎えつつあり、今後継続的に木を「伐って、利用していく」ためには、長期にわたって林業に従事できる若い担い手を育成していくことが喫緊の課題となっています。そこで今年度から、将来林業への就業を考えている学生に対して、本格的な作業体験を行う「山しごとインターンシップ事業」を実施しています。この事業は、林業事業体での職場体験により、林業という仕事の内容等を理解してもらうとともに、林業に就業するには、どのような知識や技術が必要なのかを理解することを目的としています。今年度は、一般社団法人岐阜県森林施業協会に委託し、県内4か所で開催することとしており、県内で林業に関する専門教育を行っている5つの高校の生徒が参加します。第1回目は、有限会社大原林産(郡上市)で平成25年6月25日から27日までの日程で開催し、郡上高校の2年生3名が参加しました。1日目は、郡上市内の森林の現状についての講義や森林GIS、航空写真等の見方について講義を行いました。その後、図面で確認した森林を実際に自分の目でみることで、図面上での森林資源の把握について、理解を深めました。2日目は最近、造林コストの軽減につながると注目されている「セラミック苗」の生産施設にて苗の生産作業実習などを行いました。3日目は伐採作業現場にて、グラップルやフォワーダを導入した造材・集材作業システムを見学・学習しました。第2回目は、株式会社丸光イトウ(可児市)で平成25年8月19日から21日までの日程で開催し、岐阜農林高校の2年生3名、加茂農林高校の2年生3名の計6名が参加しました。1日目は、現場作業での安全対策について講義を行った後、午後から現場にて間伐作業の実習を行いました。参加した生徒のほとんどが実際にチェーンソーを使って木を伐倒することは初めてでしたが、現場指導者の的確な指導により、全員が伐倒作業を行うことができました。2日目は間伐作業実習とロングリーチグラップルによる集材作業、プロセッサによる造材作業、フォワーダによる運材作業の実習を行いました。参加者はプロセッサ等の高性能林業機械を操作するのは初めてで、中々思うように操作することはできませんでしたが、オペレーターの指導により徐々に操作のコツをつかみ、実習後半ではスムーズに運転ができるようになりました。高性能林業機械の運転は今後、素材生産を行う上で必要不可欠なため、参加者はオペレーターの指示のもと少しでも運転技術を身につけようと真剣に取り組んでいました。3日目は、高性能林業機械の運転実習を行った後、東海木材市場(愛知県大口町)で実際にセリを見学し、木材がどのように流通していくのかを学びました。第3回目、4回目は9月から10月にかけて、日和田林産有限会社(高山市)、有限会社つけち創工社(中津川市)で開催します。この事業により、参加者が「林業」に対して関心を高めるとともに、「林業」に就業するまでに、どのような知識や技術を身につける必要があるのかを学んでいただけたらと思っています。また将来、この事業の参加者が一人でも多く林業へ就業し、本県の林業を担っていく技術者になることを願っています。【森林整備課中村恭】森林GIS等の見方の講義間伐作業実習高性能林業機械運転実習高校生が職場体験15 MORINOTAYORI