ブックタイトル森林のたより 721号 2013年10月
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森林のたより 721号 2013年10月
食用きのこのウラベニホテイシメジとよく誤食して中毒を起こします。中毒症状は、ツキヨタケと同じように食後15?30分後に嘔吐や下痢などの典型的な胃腸系の中毒を起こします。このきのこの判別は、非常に難しいので、傘の裏のひだが赤く色づいているきのこは食さないようにしましょう。『ニガクリタケ』このきのこは、春から秋に広葉樹や針葉樹の切り株や枯れた幹に写真のように群生します。傘の大きさは2?5cmと小さく、色は硫黄色で中央は黄褐色、柄は細く、傘とほぼ同色です。ひだは始め硫黄色ですが、のち暗紫褐色になるのが特徴です。中毒症状は、食後6?8時間後に舌がピリピリし、嘔吐や下痢、腹痛などが非常に強く現れ、場合によっては死に至ることがあります。食用きのこのクリタケと外見が良く似ていることから誤食すると言われていますが、ニガクリタケの傘の色は黄色に対して、クリタケはれんが色で明らかに違うことから判別できます。また、ニガクリタケは肉に強い苦みがあるので、飲み込まずに味見をすることで判別できます。『カキシメジ』このきのこは、秋に雑木林やマツが混じった林内の地上に生えます。傘の大きさは3?8cm、湿っている時は粘性があり、赤味を帯びた柿の種のような褐色で、縁部は写●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー33ー2585森林研究所まで真のように始め内側に巻いています。ひだは始め白色ですが、古くなると赤褐色のしみができるのが特徴です。中毒症状は、誤食すると嘔吐や下痢、激しい腹痛など前述の2つの毒きのこと同様胃腸系の中毒を起こします。傘が褐色で粘性があり、ひだに淡赤茶色のしみがある写真のようなきのこは食べないで下さい。一般にきのこは、同じ種類のものであっても発生場所の環境や、きのこの生長段階によって形、大きさ、色が大きく異なることがあります。だからこそ、きのこの特徴などをしっかり覚えることが必要です。きのこ中毒は、きのこに関する知識不足や素人鑑別が原因となっていることは明らかです。食用のきのこと確実に判断できないきのこは、『採らない!食べない!売らない!人にあげない!』に徹して下さい。【森林研究所林業普及指導井員戸好美】食用きのこのクリタケカキシメジニガクリタケ食用きのこのウラベニホテイシメジ5 MORINOTAYORI