ブックタイトル森林のたより 726号 2014年03月

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概要

森林のたより 726号 2014年03月

メンバーは、工務店経営者や大工、設計士に建具店主など皆技術者で、木との触れ合いの中で伝統技術の伝承、地域や家族の絆、時には環境問題などを考える木工教室を開催しています。組織発足当時は、保育所、小学校などへの出張木工教室を開催していました。現在は、親子木工教室を夏休みの時期に、山岡町イワクラ公園内のヒマリーハウスで行っています。ヒマリーハウスは、工作室が完備された建物ですが、森と林に囲まれ芝生広場のある環境の良い場所にあり、天気が良ければ外で作業することもあります。夏休み前に子供達がそれぞれ自分の作りたい物のプランを考え、それを図面に書いて申込みます。その図面をもとにクラブ員の担当を決め、その子が書いた図面を見直します。これがまた大変で、その子がその図面にどんな思いを込めて書いたかを汲み取りながら、図面を修正し、事前に材料を準備します。昨年度は、8月4日に開催しました。始めに恵那農林事務所の安田浩介さんに、木の話をしていただきました。年輪の話など皆興味深そうに聞いていましたそ。の後、大工道具の名前、使用方法の説明をクラブ員がしました。今はヒマリーハウスの備品の大工道具がありますが、以前の出張木工教室では、道具は自分で持って来て使用していました。ある年の教室の時、小さい子供が母親に木工工作では使えない目の粗い自分の背丈の半分ほどあるノコギリを背中に背負わされてきたことがあります。大変微笑ましく思えましたが、どんなときに使う道具か判らない親御さんもみえるということ、少しでも木に関する仕事の道具の種類や使い方が判っていただけるようにと、道具の名前や使用方法の説明が恒例になっています。一通り説明が終わると作業に取り掛かります。クラブ員が担当の子供達に図面の説明や使用する材料と加工の仕方等を説明しながら一緒に加工組立します。夏休みの暑い中、汗を流しながらの作業ですが、出来上がった時の皆さんの満足そうな笑顔が活動の励みになります。秋には、山岡町秋の祭典のイベントの一部として町民グラウンドの一画で一般の方を対象に木工教室を開催しました。毎年何を作ってもらおうか会員一同頭を悩ませています。踏み台になるイスやキッチンワゴン、木製コンポスト等毎年色々楽しんで作ってもらっています。昨年度は、正方形のスノコを組み立てて椅子やテーブルを作成しました。約四十五センチ角のスノコ十八枚を作ります。材料のカットは、事前にクラブ員全員でしてありましたが、長い人で二時間近く釘を打ってスノコを作成していました。そんな苦労の甲斐あって完成した作品を皆満足そうに持って帰られました。毎年参加していただけるリピーターの方もみえます。この木工教室を通して人との絆、木と触れ合うことで木の温かさ、大切さなど感じていただけたらと思います。触れ合いから未来へ山岡町林業研究クラブ林業グループコーナー会員数/10名会長/藤井良二▲クラブ員による道具の説明▲クラブ員が手を添えのこぎりの使用方法を説明▲ひたすら釘を打ってスノコを作成山岡町林業研究クラブは、もともと、しいたけ栽培等を主に活動していましたが、高齢化に伴い活動が縮小しました。そのため、組織名称をそのまま受け継ぎ、昭和63年に新会員にて新たに発足しました。発足当初より、地域の子供達や親子、一般の方を対象に年2回開催する木と触れ合える「木工教室」に力を入れています。【山岡町林業研究クラブ会長藤井良二】13 MORINOTAYORI