ブックタイトル森林のたより 726号 2014年03月

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概要

森林のたより 726号 2014年03月

■揖斐農林事務所西部昌克森林経営計画策定候補地の選定森林経営計画制度の開始を見据え、揖斐郡森林組合では、平成23年度に森林施業集約課を新設し、森林施業プランナー2名を配置しました。まず集約化を進めるため、これまでに集約化の取組み実績がないがまとまった森林資源のある個所を森林計画図に明示し、候補地を選定しました。その候補地を順に月2回のペースで、搬出間伐及び作業道開設の可能性について森林施業プランナーと共に現地で検討を重ねてきました。その結果、平成24年度は33団地3,500haの区域で森林経営計画を策定することができました。平成25年度は、前述のとおり人工林面積の約半分を占める機関造林等を核として隣接する民有地を集約化することを主として取り組む方針としましたそ。のためにまず、森林組合職員に機関造林地等の施業履歴を確認したところ、地区担当者が独自の方法で管理していることがわかり、統一性を取るため、集約課職員に施業履歴を森林施業図に記入するよう指導し、6月末までに作成することができました。団地のグランドデザインを作成するにあたり、完成した森林施業図を基に作業道等の線形、間伐実施時期等、各地区担当者の意見を聞くこと、また、策定された森林経営計画が、今後の森林組合の経営に大きく影響するため、経理関係の職員にも意見を聞くよう指導し、全ての森林組合職員で意見を出し合い、グランドデザイン案を策定しました。その結果、岐阜県森林公社等の契約造林地を核に9団地1,000haの森林経営計画を策定することができました。架線系システムの検討しかし、森林施業プランナーと共に検討を重ねた現地調査に基づき、施業プランを作成し、地元に説明しても、間伐等の森林施業については快く同意を得られる一方、搬出のために必要な作業道開設については、過去の災害の経験から難色を示される所有者が多く、森林経営計画作成に至らない箇所も数多く存在しました。そのため、作業道開設を伴う車両系システムの限界を感じたことから、架線系システムの検討を行うこととしました。平成25年4月には揖斐郡森林組合所有のラジキャリを使用した搬出間伐に取り組んだものの、吊り上げ能力や自走速度が遅い等の課題が残りました。普及コーナー●詳しい内容を知りたい方はTEL0585ー23ー1111内線(442)揖斐農林事務所林業課までそのため、タワーヤーダの利用を検討し、イワフジ工業㈱にデモ機械の借り受けを依頼しました。また、より高性能のラジキャリも借り受け、森林組合技術者を対象としたオペレーター養成研修を企画し、10月に実施したところ、4月の実施時より、格段に生産性が上がる結果となり、森林組合でも今後架線系システムの導入を検討することとなりました。導入後は、車両系、架線系の両面から集約地を検討し、森林経営計画作成箇所を増加させていきたいと考えています。今後の課題今回、機関造林地等の施業履歴を紙ベースで管理するところまでは完成しましたが、今後は、GISの導入の検討も必要だと思われます。揖斐川町での森林経営計画策定の取組み揖斐川町における森林経営計画策定に関する取組みを紹介します。揖斐川町の森林の状況揖斐川町の森林は、公有林及び岐阜県森林公社等の機関造林地が24,758haと人工林面積の約半分を占めています。また、急峻な地形が多く、作業道の開設が困難な森林が多いことが特徴として挙げられます。タワーヤーダー研修グランドデザイン会議15 MORINOTAYORI