ブックタイトル森林のたより 727号 2014年04月

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概要

森林のたより 727号 2014年04月

【恵みの森づくり推進課垂見光貴】●詳しい内容を知りたい方はTEL058ー272ー8472恵みの森づくり推進課まで森林・環境税導入から2年講師(独)土木研究所自然共生研究センタ専ー門研究員原田守啓さん「流域と川との関わりこの百年に山と川に何が起こったか?」◆日本の山と川の姿の変化・今から百年前の森林は人間活動によって収奪され、人里離れた奥山を除いて、森林面積は現在の半分以下。・国土の荒廃によって、川は「土砂過剰」の時代を迎え、平野部の暮らしにも影響を与えるものであった。◆日本の山と川のバランス・森林の回復は、明治末期における治水三法により、治山・砂防事業等で、日本の森林面積は現在と同程度まで回復したが、山と川のバランスはどうか。・「流砂系現況マップ」(国交省)によれば、全国各地の河川での河床低下や、海岸線の後退が確認されている。・日本はいつの間にか、土砂過剰の時代から土砂欠乏の時代に。・土砂欠乏の現状に対して、山・川・海の土砂のバランスを整える方向の取組みが各所でなされつつあるが、いまだ課題は多い。◆身近な川での新たな取組み・平成18年以来、「多自然川づくり」の取組みが各地で始まった。・新しい川づくりでは、「川幅拡幅」を原則とし、自然な水際が確保されるような川づくりが求められている。・多様な河川環境は、流水と土砂と植物とが形作る「場の多様性」に支えられている。・いい川づくりは、山と川の健全な関係があってこそ可能となるのである。?理解を深める県民フォーラム開催?県は、3月2日(日)に岐阜県図書館で、森林・環境税を活用した様々な取組みについて、理解を深め、「清流の国ぎふづくり」を考える「緑豊かな清流の国ぎふづくり県民フォーラム」を開催しました。フォーラムには、県内各地から、200人を超える県民の皆さんに参加していただき、発表の内容を熱心にメモを取るなど、森林・環境税に対する関心の高まりが感じられました。本フォーラムは、昨年に続き、2回目の開催で、前回の参加者の声が多かった「森林や水環境の現状について学びたい」、「税活用事業で県民が参考となるホットな話題が欲しい」、「活動団体の事例をもっと知りたい」などの点を踏まえ、3部構成で行いました。県の担当職員から、森林・環境税を活用した各種取組状況や、活用事業の中で、皆さんに是非知っていただきたい話題を4つのキーワードに分け、リレー方式で紹介しました。4つのキーワード森林・環境税を活用して環境保全や野生生物保護に取組む3団体からそれぞれ報告をしていただきました。来場者のアンケート結果では、「参考になった」という方は、ほぼ100%で、「良い発表が聞けた」、「今後の活動に参考にしたい」、「今後もこうした機会を設けて欲しい」というご意見が寄せられました。これからも、森林・環境税が、どのようなことに使われ、どのような成果を県民の皆様にもたらしているのかを、こうした機会などを通じ、県民の皆様にご報告できるよう努めてまいります。●地域ぐるみの森づくり活動(美濃市)山の駅ふくべ寺田菜穂子さん・地元自治会と連携を図り、地域の林業技術者による技術支援のもとで行われる住民による住民のための森林整備活動を報告(清流の国ぎふ地域活動支援事業)。●中津川市における自然環境の保全中津川市役所環境政策課鈴木唯仁さん・市内の自然環境団体等と連携した「希少植物や特定外来種の現状調査、マップづくり」や「環境教育カリキュラムの構築と実施」などの取組みを報告(清流の国ぎふ市町村提案事業)。●ニホンジカの捕獲に向けた人づくり(揖斐川町)所産業株式会社所竜也さん・所産業株式会社の従業員と地域住民と結成した捕獲隊によるニホンジカの捕獲活動を報告(野生生物保護管理事業)。おわりに第二部森林・環境税活用事業セミナー第三部団体による活用事業の事例報告第一部清流の国ぎふ講演会【水源林】(林政課)・水源林の現状を理解し、保全していく気運を高めるため平成26年度から取組む県民協働による森の通信簿事業について紹介。【里山林】(恵みの森づくり推進課)・県民ニーズを踏まえ、平成26年度から拡充事業として取組むバッファーゾーン(緩衝帯)整備を紹介。【生物多様性】(自然環境保全課)・全ての森林・環境税活用事業を実施する際に配慮しなければならない「生物多様性」の重要性などを紹介。【木質バイオマス】(県産材流通課)・再生可能なエネルギー源の一つである木質バイオマスの利用促進に向け、未利用材の搬出の取組みと利用施設を紹介。7 MORINOTAYORI