ブックタイトル森林のたより　736号　2015年01月

概要

森林のたより　736号　2015年01月

生物多様性保全シリーズ12『「好ましい自然」とは何か、考え行動する』この１年間、12回にわたり当コラムで、生物多様性保全に係る諸課題について紹介してきました。最終回にあたり、県の生物多様性地域戦略である「岐阜県の生物多様性を考える」をもう一度振り返りたいと思います。この地域戦略には、基本となる３つの視点「森・川・海のつながりを守る」「いのちを活かし、暮らしにつなぐ」「ともに考え続ける」が挙げられています。この三番目の視点をそのまま引用すると、『今、生物多様性のことが、すべて分かっているわけではありません。また、人間の暮らしも、時とともに様々に変化します。岐阜県民にとって「好ましい自然」とは何かを、いつも、みんなで考え続けることで、生物多様性を守りたい。』と記されています。この一文にこそ、執筆された有識者の方々のメッセージが込められ、他県の地域戦略にはない特徴となっています。このコラムでも紹介したとおり、県内には身の回りの生物多様性保全について考え、実践する活動が行われています。例えば、魚、昆虫、植物などの希少種を保全する活動、地域希少種カスミサンショウウオを保全するの資源を活かしたエコツーリズム、高校、中学の生徒が部活動として行う生物の研究や里山岐阜高校自然科学部の活動の保全活動、外来生物の駆除に熱心に取り組むボランティア活動などです。県としても、こういった活動が一層盛んになるよう、啓発を行うなど、活動のバックアップに努めてまいります。県民のみなさまには、一人でも多くの方に、自然環境保全に関する活動に参加していただくようお願いします。また、活動に参加できない方でも、身の回りの生き物に目を向け、自分がどう行動すれば、自然への負荷を減らしていくことができるのかを考えることが、岐阜県の豊かな生態系を次の世代に引き継ぐことに繋がりますので、ご協力カスミサンショウウオとその卵をよろしくお願いします。【自然環境保全課安藤英之】●詳しい内容を知りたい方はＴＥＬ058-272-1111内線（2700）自然環境保全課までもりぎふ森林づくりサポートセンター便り9「ぎふ森林づくりサポートセンター」から、地域で精力的に活動している団体をご紹介します！自然育児森のわらべ多治見園●活動主旨：こどもの育ちを見守りながら、豊かな自然と温かい人々に囲まれて、柔らかく、たくましい心と体を育む●活動内容：森のようちえん（自然環境を利用した幼児教育や子育て支援活動）●活動場所：豊かな自然に囲まれた多治見市の森や川、里山など●主なメンバー：野外保育・野外活動の経験豊かなスタッフと親御さんが協力して運営、活動の主役は子ども達●注目ポイント：主役は子ども達！自ら成長していこうとする力を「信じて待つ」！！「森のようちえん」は、園舎を持たない幼稚園。デンマークの1人のお母さんが自分の子とおとなりの子どもを、森の中で保育をしたのが始まりと言われています。そんな「森のようちえん」としての活動を行う『自然育児森のわらべ多治見園』では、豊かな自然を舞台として、お散歩を中心に、野外料理や、手仕事、畑仕事など、季節ならではの活動も盛り込みながら活動しています。主役は子ども達！大人は黒子に徹しつつも、子ども達を温かく見守り、個々に丁寧に寄り添っていきます。子ども達は安心して自分たちの世界を存分に楽しみ、自分たちで考えて行動することで、優しさや支え合いが育まれていきます。見守る大人も、子ども達と一緒に心と体を育んでいけますよ！平成２１年６月に開園した『森のわらべ』は、多治見市以外の市町村からも通ってくる子どもたちもいて、年１回の園児募集が毎年定員オーバーとなるほど人気です。スタッフ・ボランティア・研修生（学生OK）は随時募集中！まずはスタッフとして学んでから、自分たちの地域でも「森のようちえん」を始めてみませんか？『自然育児森のわらべ多治見園』ブログ（http://plaza.rakuten.co.jp/morinowarabe/）をご覧いただき、体験説明会などにもぜひ参加してみてください！！活動参考????『ぎふ森林づくりサポートセンターブログ』http://gifumori.blog55.fc2.com/「信じて待つ…豊かな自然の中での子育て」2014.07.11掲載【ぎふ森林づくりサポートセンター瀬古裕美子】●詳しい内容を知りたい方はＴＥＬ058-272-8472恵みの森づくり推進課までMORINOTAYORI 12