ブックタイトル森林のたより 762号 2017年03月

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概要

森林のたより 762号 2017年03月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2535森林文化アカデミー森林技術開発・支援センターまでこの回では、森林管理(間伐)の有無による森林環境の違いや適切な施業とは何かなどを学ぶために、岐阜大学流域水文学研究室の篠田教授から「流域環境を改善するための人工林施業の考え方と簡易的な森林機能評価」と題した座学と、郡上市有林での森の通信簿手法を用いた森林機能評価の実地演習をしました。研修生の事後レポートには、「間伐不足が川魚の減少につながること。」「森林環境の違いが下流域まで影響することを改めて実感した。森林の環境を保つことが生態系や水源涵養機能に与える影響は大きいので、間伐を適切に行い山林管理していくことが重要だと理解した。」などの意見がありました。森林経営計画の作成にあたっては、森林管理が下流域にも影響することを念頭に置くことが必要だと理解されたようです。【上級研修】上級研修は、全4回(平成28年8月~12月)で、10名が受講しました。今年度は、「計画から進捗管理」をテーマに、進捗管理の権威である豊田自動織機OBの圓谷さんから、トヨタ生産方式を基礎にした講義をしていただきました。第2回(H28・8・31)は、愛知県高浜市の豊田自動織機工場での現地視察です。指差呼称による安全管理意識の徹底、あんどん(現場の作業状況がわかる看板)による「目でわかる管理」、日々の改善姿勢などトヨタ生産方式のシビアな管理体制がよくわかりました。圓谷講師からは、講義の最後に「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるわけでない。唯一生き残るのは、変化できる者である。」(ダーウィン・種の起源)、「脱皮しない蛇は滅びる」(ニーチェ)など例示され、日々改善をすることの大切さを一貫して説明されました。4回の研修を通して、研修生の事後レポートには、「今年、4回を通してトヨタ生産方式における進捗(生産)管理を学び、管理のサイクルの重要性から品質等の維持向上を絶えず目指し続ける理念を学びました。林業分野に活かせることが多く、手法として当てはめていく時間は必要ですが、意識して実行していこうと思いました。」「現場に行くことで情報を把握する必要性を感じた。掲示が現場にとってわかりやすくする工夫が必要だと思った。」「この進捗管理の分野は林業業界で大切な事柄の1つなので積極的に学んだことを活かしたい。見える化を進め改善していきたい。」「失敗しない社員は、何もしない社員かもしれない。という言葉が印象的でした。」「変わりたくなければ、己が変わらないといけないとの言葉が、一番印象的でした。生きていくためには必要だと思いました。」などの意見がありました。今後、いろいろな意味で、より強い林業業界、事業体になるよう改善し、地域を引っ張っていく指導者的施業プランナーになられることを期待します。今後の取組み平成29年度も引き続き、プランナー研修を実施する予定です。我と思わん方は、是非受講を検討してください。研修生からの事後レポートには、「現場をまず見て、その森林の詳細を知ることの重要性を改めて学んだ。」「測定器(バーテックス・林尺など)の調査手法は今回が初めての経験で、立木の状況(曲がり、被圧木など)の観察では同じ班の方々から教えてもらえて良かった。」「調査結果を元に胸高直径分布・収量比数、相対幹距比、形状比などの指標を基に林分状況を把握し、それによりベストな施業を選択することが可能であることを学んだ。」などの意見がありました。この研修を通じて、より良い施業を提案するためには、林分の現状把握が基本であることを学んでもらったようです。【技術維持研修】技術維持研修は、全5回(平成28年7月~平成29年2月。育成研修併催含む)で、7名が受講しました。技術維持研修の第2回(H28・9・7)を紹介します。上級研修第2回豊田自動織機高浜工場現地視察技術維持研修第2回「森林機能評価実地演習」育成研修第3回森林現況の把握と林分調査MORINOTAYORI19