ブックタイトル森林のたより 763号 2017年04月

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概要

森林のたより 763号 2017年04月

●詳しい内容を知りたい方はTEL050ー3160ー6090(代)岐阜森林管理署まで国有林の現場からケーススタディ地区を活動のテーマパークに?民国が連携した活動を集中的に実施?7岐阜森林管理署主任地域林政調整官大島愛彦平成28年度から林野庁の新しい取組として始まったケーススタディ地区について、1月の中部森林管理局(以下「中部局」)の発表会、2月の岐阜県森林・林業関係合同発表会で紹介しましたが、ケーススタディ地区の知名度向上を図るため、あらためて活動内容を紹介します。ケーススタディ地区とは国有林では平成28年度から、県と国有林の森林総合監理士等の連携による生産性の向上や造林コストの低減など地域林業の課題解決に向け、ケーススタディ(事例研究)地区の取組を始めました。中部局管内で3箇所、うち岐阜森林管理署では加茂郡七宗町の森林共同施業団地を岐阜県第1号のケーススタディ地区に設定しました。七宗町を選定した理由として、七宗町の木材生産を活性化するため、また、連携する県の利便性を考慮し、県庁所在地の岐阜市等に近く、現地検討会等の会場として参加しやすいと考えたからです。ケーススタディ地区は6年間の計画です。初年度となる平成28年度は主に国で各種取組を開始しましたので、まずはその取組内容を紹介します。民国連携した木材生産対象地区は、平成27年3月に七宗町、県、森林組合などと森林整備推進協定を締結した森林共同施業団地で、27年度には森林組合が、国有林内に民有林へアクセスする林業専用道を開設しました。これまで民有林の一部で路網が無い等の理由で木材生産が行われてきませんでしたが、民国連携の林業専用道を開設したことで民有林の木材生産が動き始めました。平成28年度は民国ともに木材生産を実施し、民国協調したシステム販売による協調出荷を行いました。国有林では、生産性向上実現プログラムによる林業事業体の生産性向上や労働安全の助言指導、有利採材現地研修会を開催しました。ニホンジカ対策ニホンジカに民国の境はありません。七宗国有林を事例研究の場として、国有林としてできること及び効果的な対策を検討しました。個体数調整では猟友会への捕獲駆除の委託、囲い罠の設置、くくり罠の貸出等を行いました。また、岐阜県初の国有林職員による捕獲の試行として、林野庁ネットワークを活用してニホンジカの目撃情報を収集し、そのデータを図面に落として目撃情報の多い箇所にくくり罠を設置しました。狩猟期間前(11月)は成果をあげることはできませんでしたが、3月の銃猟による狩猟期間終了を待って再開予定です。併せてニホンジカ食害防除対策検討会を開催しました。この検討会はニホンジカ対策について国、県、市町村が情報共有を図り、意見交換を行うことを目的とするもので、県職員18名、市町村職員8名が参加しました。平成28年度は会場の関係で国有林のある市町村のみに人数を制限しましたが、来年度は岐阜県内すべての市町村に対象を広げて開催予定です。ケーススタディ地区には中部局森林技術・支援センターがシカ対策試験地を設営し、造林地へシカを侵入させない、あるいは食害を防止するため、いろいろなタイプのシカ柵やツリーシェルターを設置して効果的な対策を検討しています。ケーススタディ地区への参加者求ム2年目以降も民有林の模範となる林野庁や局の主な事業を優先的に投入し、民有林へ普及する研修会等を積極的に開催します。また、県や市町村、林業事業体へ試験地の貸出や、研修会等への参加を促し、ケーススタディ地区を活動のテーマパークとして、民国連携のさらなる強化につなげていきます。試験地の希望がありましたら気軽にご連絡ください。みなさまのケーススタディ地区への参加をお待ちしています。▲ケーススタディ地区の図面MORINOTAYORI13