ブックタイトル森林のたより 763号 2017年04月

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概要

森林のたより 763号 2017年04月

地域の人飛騨市の木育を広める会は、昨年5月の発足以来、5名と少ないメンバーにもかかわらず、精力的に活動しています。メンバーの出身地も多彩で地元出身者は1名で、3名の方は県外からです。だからこそ、飛騨市の魅力を感じ、子育てママならではの活動に繋がっていると思います。発足のきっかけは?2016年3月に岐阜県と飛騨市が共同開催した「木のおもちゃ博・木育キャラバン」において、飛騨市内で木や森に関わる職業の方や、保育士、木育に関心のあるボランティアの方などが集まり、一緒にイベントを作り上げました。そのイベントを通して、改めて飛騨市の持つ自然の魅力や素晴らしい職人の技に感動し、「一度限りのイベントで終わらせてはもったいない!」とボランティアで参加していた主婦2名で行動を起こしたのがきっかけです。全国的に木育という言葉は広がりつつあり、「木のおもちゃで小さな子どもの感性を育てる」というのが一般的なイメージだと思います。私たちは、小さな子どもはもちろん、中学生以上や子育てに携わる親まで幅広い世代を対象にした、『飛騨市ならではの木育』を築くことを目指して、模索しながら活動しています。現在はメンバー全員が小さな子どもを持つ母親です。これから飛騨市で子どもを育てる上で、どんな風に成長してほしいか、どんな町になっていくと良いか、という視点を持って、木育がそれを実現する一つのツールになればと考えています。現在の活動内容は?現在は主に「木のおもちゃ広場」と「ワークショップ」の2本柱で活動しています。おもちゃ広場飛騨市内の子育て支援センターで、主に0?3歳の子どもを対象に木に触れ、木の温もりを感じてもらえたらと、岐阜県産のおもちゃを中心とした「木のおもちゃ広場」を開催しています。(月に1回程度/28年度は合計12回実施)人気のおもちゃの一つが「めたもっく」。立方体、直方体の木にたくさん穴が開けてあり、そこに大小の木の円棒を刺して遊びます。「これは鳥だよ」「これは電車だよ」と見立てながら組み立てたり、縦横にどんどん伸ばしていけることを楽しんだり、遊び方は無限大!子どもたちの自由な発想に驚かされます!0歳の赤ちゃんだと、「まだおもちゃなんて早いし、木の魅力もわからないんじゃ・・」と思う方もいるでしょう。それでもいいんです!プラスチックのおもちゃにはない、柔らかさ・匂い・重さを、五感で感じてくれることが第一歩。おもちゃで創造力を育てるとともに、「このおもちゃは私の町のあの木からできてるんだ!」など、木を身近なものに感じてもらうきっかけになれば嬉しいです。ワークショップ森林に関わる方々の横の繋がりを作ること、そして職人や森林のプロから市民が直接学ぶ機会を提供することを目的として年5?6回開催しています。対象者は内容に合わせ子どもから大人まで幅広く、木工品製作、製材所見学、大工の技を学ぶ体験など多岐にわたっています。12月には「飛騨市の建築・まちなみを残す会」と共同イベント「もくチャレ!?木を学び木で遊ぶ一日?」を実施しました。飛騨の匠の技を持つ若手大工さんと高校生の共同作業での畳ベンチの製作が行われ、完成品は高齢者施設へ寄贈。また、m木製巨大シーソーやかんなくずプール、チョウナを用いた丸太はつりの実演など計10ブースを開設し、約300名以上の方に楽しんでいただくことができました。今後の展開は?発足してからここまで、飛騨市役所・子育て支援センターをはじめ、地元の木工職人さん、大工さん、製材所さんなど多くの方々に応援していただきました。今後もみなさんと連携し、飛騨の匠の文化や技・木の温かみを感じ、学べる機会をどんどん作っていきたいです。また、飛騨市の宝である木や森との『共生』を目指し、持続可能な山作りに参加できる催しや、林業に携わる方々の紹介を通して、遠ざかりつつある『人と森との距離』を縮めていけたらと考えています。具体的に今年新しくチャレンジしていきたいことは2つ。私たちの会の大きな強みは、全員が「子育てママ」であるということ!その強みを活かして、ママだからこそ考えられるおもちゃの製品開発に取り組みます。子どもが舐めても安心で温もり溢れるおもちゃを、多くのお母さんの意見を取り入れて生み出したいですね。もう一つは、昨年度よりも活動フィールドを広げ、より自然に近い「森遊び」。どんぐりを拾って鉢に植えて苗づくりをしたり、木の実と落ち葉を拾って工作をしたり、森から学ぶ教室や木育キャンプなども実現したいです。飛騨市の市章である水の波紋のように、『木育』を通じて多方面(教育・産業・防災等)にわたる事業がつながり広まっていく中で、新たな飛騨の森の魅力を発見していきたいと思います。●ワークショップ・イベント開催実績2016年6月木工職人に学ぶワークショップ1カッティングボード作り8月ひだの森や木をもっと知ろう!(製材所見学・勉強会等)8月文化村サマーフェス2016「木と葉っぱのプレイランド」(葉っぱスタンプ&自由工作)10月河合宮川幼児学級(森の生物等についてのお話と木の一輪挿し製作)10月木工職人に学ぶワークショップ2立体フォトフレーム作り12月もくチャレ!?木を学び木で遊ぶ一日?(高校生と大工による畳ベンチ製作、他)2017年3月木の雛人形作りワークショップ3月広葉樹のまちづくりシンポジウム(木のおもちゃ広場、木の雛人形作りワークショップ)●詳しい内容を知りたい方はTEL0577ー33ー1111内線(492)飛騨農林事務所まで【飛騨農林事務所林業普及指導員中谷和司】会長池田明美さん副会長盤所杏子さん沢あずささん永堀知鶴さん堀辺未由さん子育てママがつなげる人と森~飛騨市の木育を広める会~もくチャレ!上段左より副会長盤所さん、会長池田さん、沢さん下段左より永堀さん、堀辺さん10ひだの森や木をもっと知ろう木のおもちゃ広場カッティングボード作りMORINOTAYORI 8