ブックタイトル森林のたより 766号 2017年07月

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概要

森林のたより 766号 2017年07月

100年先の森林づくりについて今年度より「第3期岐阜県森林づくり基本計画」がスタートし、望ましい森林配置への誘導や人工林の齢級構成の平準化を目指す「100年先の森林づくり」に取り組んで行くこととしております。県内の民有林は、戦後植栽された人工林の多くが収穫期を迎える一方で、森林に対するニーズは多様化しており、森林を次の世代にどのように引き継いでいくかを考える重要な時期に来ています。また、2 5年生以下の若齢林が全体の5%にとどまるなど森林の少子高齢化が進行しており、放置すれば木材資源の安定供給に支障を来すとともに、二酸化炭素の吸収源など森林の持つ公益的機能の維持が困難になる恐れがあります。そこで100年先の望ましい姿へ森林の配置を見直すため、気候や地形、法規制等の諸条件を踏まえたうえで、県内のすべての民有林を「木材生産林」、「環境保全林」、「観光景観林」、「生活保全林」の4つの将来目標区分に設定(森林配置)することとしました(図-1)。森林配置は、各市町村において地域検討会等を開催し関係者の意見を十分踏まえたうえで、公告縦覧を経て、市町村森林整備計画に位置付けることとしております(図-2)。また、望ましい森林配置に誘導するため、原則として、将来目標区分ごとに実施できる補助事業を限定するほか、木材生産林における主伐・再造林を促すため、再造林の補助率を優遇することとしました(表-1)。「100年先の森林づくり」の取り組みについて、みなさまのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。現在の姿・造林不適地まで人工林化・人工林資源量は年々増大スギ・ヒノキ主体の人工林身近な「生活保全林」(快適な生活環境の創出)100年後の姿・林業と環境との共存・適切な森林の配置保全すべき「環境保全林」(公益的機能の維持・増進)整備された「観光景観林」(観光資源)自立経営が進んだ「木材生産林」(次世代型林業の展開、広葉樹林の有効活用)図-1現在の姿と100年後の望ましい森林の姿のイメージ県(本庁・農林事務所等)●助言・指導●必要データの提供●地域検討会への参画●県森林配置計画としてとりまとめる市町村(事務局)●森林配置案の作成●市町村森林整備計画案の作成(森林配置案の反映)●計画案の公告縦覧●関係機関との協議●森林配置の設定図-2森林配置の設定手順地域検討会(森林管理委員会など)●市町村案の説明●意見の聴取表-1将来目標区分と主な補助事業の関係将来目標区分実施できる主な事業主な事業内容事業主体木材生産林森林環境保全直接支援事業生産性強化搬出間伐事業等搬出間伐、植栽獣害防除森林経営計画策定者等環境保全林環境保全林整備事業間伐市町村、林業事業体、NPO法人等観光景観林観光景観林整備事業修景伐採、植栽市町村生活保全林里山林整備事業緩衝帯整備危険木除去市町村、林業事業体、団体等※木材生産林において再造林を行う場合、補助率85%(通常68%)の補助を実施【林政課100年の森づくり推進室倉田祥彦】●詳しい内容を知りたい方はTEL058-272-1111内線(3025)まで3MORINOTAYORI