ブックタイトル森林のたより 767号 2017年08月

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概要

森林のたより 767号 2017年08月

写真1山椒栽培株一等品(高単価)緑色の実写真2山椒の品質管理組んでいます。苗を、省力的に育成する技術の開発に取り同で、この地域の山椒の優良な特徴を持つ二等品(低単価)赤色の実を含むそこで、当所では、中山間農業研究所と共状況にあります。生産量が減少し、供給量が需要に満たない株(写真1)の枯死や労働力不足などにより原料として出荷されています。しかし、栽培を求めています。のは品質が高く、調味料や香辛料の最高級長期間に渡り実の色を緑色に保つ性質の苗の時期(7月後半から8月)に収穫されるも穫が遅れると赤く変色するため、生産者は、に強く長持ちする特徴があります。特にこ特に色は、厳しく評価されます(写真2)。収山椒は、実が小粒で緑色が濃く、香りが非常由は、色と香りが優れるところにあります。(旧上宝村)の高原川流域で生産される高原高原山椒が最高級品として評価される理欠かせない食材に山椒があります。高山市1高品質な実を生産できる苗時期になりました。その引き立て役として今年も暑い夏が到来し、ウナギの恋しい1.優良苗に求められる性質森林研究所●茂木靖和―高原山椒の優良苗育成―一億円産業への再成長を目指して再成長に貢献したいと考えています。額一億円といわれたこの地域の山椒栽培のます。これを実現することで、かつて販売導するための育苗条件を明らかにしていき(写真3)を早期に収穫可能な栽培株へ誘さし木条件の改善と、育成したさし木苗今後は、これまで成績が悪かった母樹のとを確認しました。から、全く発根しないものまで存在するこの母樹によって100%近く発根するもの枝)を材料に用いた試験では、供試した枝取した当年枝(その年に新たに伸長したこれまでに実施した6月または7月に採3.試験の進捗と今後めています。力できる密閉挿し(図1)の検討を進験では、さし木後の灌水手間を省受け継いだ苗を育成できます。試で、元の栽培株(母樹)の性質をを材料に用いてさし木を行うこと株を所有しています。その株の枝前項目の1、2の性質をもつ栽培山椒の生産に熱心な生産者は、2.苗の育成方法れます。に集中するといった性質が求めらい、或いは実の付き方が点在せず的には、一房当たりの実数が多で収穫できた方が有利です。具体必要があり、そのためには短時間には、赤く変色する前に収穫するす。単価の高い実を多く生産するて、収穫効率の高さが求められま一株当たりの収量の多さに加え2生産性の高い苗●T詳EしLい内0容5を7知り5ーた3い方は3ー25森8林5研究所まで写真3現地移植後の山椒さし木苗さし付け穂の長さの約1/3を鹿沼土へさし付け密閉状態の作出上面を透明フィルムで被覆図1山椒の密閉挿し切断芽切断穂の調整2~3芽含むように枝を切断、葉の先を切断管理日陰で管理(3ヶ月以上)MORINOTAYORI 14