ブックタイトル森林のたより 772号 2018年1月

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概要

森林のたより 772号 2018年1月

また、過疎化が進む地域を活性化しようと林業仲間と一緒にチェンソーアートを行う集団を立ち上げようとしています。今後の目標谷口班も初めは思ったように効率的に木材生産が出来ず悩んだ時期があったそうです。そうした時期に岐阜県森林組合連合会の樋口さんから現場の設計や造材指導などを受けたことをきっかけに現在の高い生産性と安全性が維持出来るようになりました。そうしたこともあって「今度は自分たちの世代が今まで習ってきたこと、経験したことを次の世代に繋げる番である」と口元を引き締めて、いつも熱く語ってくださいます。そうすることで、豊富な森林資源を抱える郡上地域の木材生産を更に拡大させ、地元の若者が地元の木によって生活を支えられる時代になる。そんな時が来ることを夢見て今日も寒い中、丸太に向かって現場で格闘されています。地域の人郡上地域は、大型製材工場の稼働もあり、ここ数年で木材生産が急速に拡大しています。その中でも郡上森林組合は、郡上地域の木材生産量の約半分を担っています。今回ご紹介する谷口さんは、現在郡上森林組合において、14名の班長(林産9班・造林5班)で組織する班長会の会長を務めています。平成28年2月には、森林技術者欧州研修としてチェコ・メンデル大学で機械操作研修に励んでいただき、今後はタワーヤーダ集材の指導者として活躍が期待されています。林業就業からこれまで平成9年に旧明宝村森林組合に就業して今年で21年目になります。採用1年目から2年目まではラジキャリーとクレーン付きトラックによる木材生産に従事し、その後は保育班として間伐を中心とした育林作業に従事していました。現在の木材生産中心の業務に移行したのは、平成24年からです。郡上森林組合の中でも現場改善に向けた意識と生産性の高さから谷口班は一目置かれています。我々林業普及指導員が現場に行っても「何か改善できることはないか」と容赦ない質問が飛んできます。谷口班は、当初は作業道の支障木伐倒から造材までを自身も含めた3名の班員と1台のプロセッサを使って効率的に行うか考えながら作業することからスタートしました。幸か不幸か、限られた機械で如何に効率的な仕事をするのか追求してきたことが、現在のプロセッサ中心の作業システムを作り上げるのに役立ったようです。多彩な人物像谷口さんは、非常に多趣味でまたいろいろな肩書があります。森林組合内の改善チームの一員として複数の班でプロセッサを使用して機械稼働率を高める提案を行い、それにより森林組合のプロセッサの稼働率が飛躍的に上がりました。冬場は同じ班員の周戸さんと坪井さんと林業を離れて「めいほうスキー場」で全日本スキー連盟(SAJ)公認のパトロール員の隊長としてパトロール業務に従事しています。最近では講習会を受けて特殊伐採をやり始めましたが、そうした技術や経験が本業の木材生産にも役立っているようです。●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー67ー1111(代)郡上農林事務所まで【郡上農林事務所和田将也】郡上森林組合谷口隆志さん郡上地域の木材生産をリードする森林技術者谷口さん谷口班による搬出間伐谷口班と県森連樋口さん(今でも良き師弟関係)谷口さん操縦のプロセッサによる造材作業MORINOTAYORI 10