ブックタイトル森林のたより 775号 2018年4月

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概要

森林のたより 775号 2018年4月

活かす知恵とを森林人64●詳しい内容を知りたい方はTEL(0575)35ー2525県立森林文化アカデミーまで子どもと森をつなぐサイコーの道具”m orinocoナイフ“?モノではなく道具を!産・官・学・民4者連携の挑戦!?岐阜県立森林文化アカデミー准教授●萩原・ナバ・裕作フ」です。現在、2018年度春に「2018年モデル」リリースのために奮闘中です長。野県の藍染小学校では校長先生が新入生全員にナイフ(肥後守)をプレゼントしていて、子どもたちは6年間、鉛筆はナイフで削るそうです。刃物のまち関市でもぜひ実現したいですね。そして子どもたちが放課後にナイフ片手に野山で遊ぶようになる日が来ることを楽しみにしています。*参考図書「刃物と日本人」(ヤマケイ新書2016)頃の子供は不器用だ」なんて言葉をよく耳にする今、子どもたちにナイフが必要です。スイスでは子どもが5歳になるとナイフをプレゼントします。便利な一方、使い方を間違えれば大ケガにつながるナイフを渡すことで、「社会の中での責任」を育むためだとか。「人類が初めて手に入れた道具=ナイフ」を子どもたちから安易に遠ざけがちな日本社会の成熟度の低さを痛感します会。議中の私の発言をきっかけに、2017年4月、「産(地元の刃物業界)・官(関市)・学(森林文化アカデミー)・民(ツバキラボ&市民)」の4者連携による地域の素材と技術を活かした子ども用ナイフの開発がスタートしました。「子どもたちに、モノではなく道具を」そんな思いが詰まった木育の始まりです。観察や実験、聞き取りと検討を重ね、折りたたみ式でハンドル(持ち手)に地域の森の残材「ヒノキの枝」を「“刃物のまち関市”なのに、どうして子どもたちがナイフを使ってないの?」市担当者との別件の会議中に思わず出た言葉。すべてはここから始まりました。今や「ナイフ離れ」は世界的に広がっています。「包丁やまな板が家にない」人もいるというから驚きです。便利な暮らしと、過度な安全管理、社会の成熟度がキーワードのようですか。つて子どもたちは、ポケットに肥後守(折りたたみ式ナイフ)をしのばせ野山で遊んだものです。竹とんぼ、弓矢、コマ…。ナイフ一本で大抵のものは作っていました。おもちゃは自分で作るものでした。ナイフは遊びに欠かせぬ友であり、野山は宝の山でした。「手は第二の脳」と言われ、手先を動かすことで脳に必要な刺激を与えているそうです。刃先から伝わる微妙な感覚の違いや、力加減などナイフは手先の感覚を鍛えてくれます。「近使ったナイフが生まれました。ヒノキの枝は目が詰まっていて強度があり、見た目も触り心地もよく軽いため、子ども用ナイフに最適です。そしてハンドルに触れるたびに、地域の森と子どもがつながるという思いも重ねました。その名も“m orinocoナイフ”の誕生です。50周年を迎えた関刃物まつりの会場で、試作ナイフを200人以上の親子に実際に使ってもらい意見をもらいました。「市民と一緒に作るナイ▲morinocoナイフ試作品▲削るってやっぱり楽しい▲ナイフがあればなんでも作れるMORINOTAYORI 12