ブックタイトル森林のたより 776号 2018年5月

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概要

森林のたより 776号 2018年5月

普及コーナーチェコ製タワーヤーダの使いこなし術■森林文化アカデミー森林技術開発・支援センター林業普及指導員上平雄也合間には点検・修繕を実施しています。1年目の課題ラマコは日本国内に1台しか存在せず、使用方法やメンテナンスのノウハウを一から積み上げていく必要がありました。そこで、導入前に製造元(チェコ共和国メンデル大学)で研修を受け、架設手順と集材時の基本的な操作について習得しました。これによって、ラマコ導入後の初めての現場でも、集材作業を行うことができました。ただ、現場では疑問の声も上がっていました。先山で荷掛けのためにフックを下ろすと、引戻索(HBL)が地面にべったりとへばりつくように大きく弛んでいたのです。これでも集材作業ができないわけではありませんが、荷を吊り上げる際に毎回弛みをとる必要があり、数十秒の待ち時間が発生することもありました。引戻索が必要以上にラマコのドラムから出ていかないように、ドラムのブレーキを調整できればいいように思われましたが、その方法もわからず、悩んでいました。これまでの稼働実績ラマコは、林業事業体からの要望に応じて、木材生産の現場に投入しています。利用にあたっては、まず10日間のOJT研修(次世代型林業架線研修)により使用方法を習得していただきます。その後は有償(月15万5千円)で最大2か月間ラマコを貸し出すことができます。これまでの稼働実績ですが、平成28年度は郡上市明宝小川、恵那市明智町、平成29年度は垂井町岩手、恵那市岩村町、東白川村五加の計5か所でOJT研修と貸し出しによる集材を行いました。また、それ以外にも当アカデミーの演習林等で研修や試験架設を行ったり、学生の授業で使用したり、稼働のはじめに平成28年3月に欧州製のタワーヤーダLarix LAMAKO(以下、ラマコという。)が岐阜県立森林文化アカデミーに導入され、2年が経ちました。この間、ラマコは県内複数の現場で利用されており、県内の林業関係者の間ではお馴染みの存在になってきたのではないでしょうか。森林のたより(平成29年5月号)では、ラマコ導入から1年間の活用状況等について報告していますが、ラマコの性能を最大限に発揮させるには至っていないという課題もありました。そこで、ラマコ導入2年目は、より高度に使いこなせるように取り組んできましたのでご紹介します。▲東白川村五加で稼働中のラマコ?「トラクター」「タワーユニット」「搬器」で構成?サイズ:全長7m×巾2.3m?タワーの高さ:8m?チェコ共和国メンデル大学製?吊上げ能力:約2.7tLarix LAMAKOの概要MORINOTAYORI 18