ブックタイトル森林のたより 776号 2018年5月

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概要

森林のたより 776号 2018年5月

韓国に向けた木材輸出の推進近年、日本の木材輸出は増加傾向にあり、平成29年の輸出金額は326億円と、3年前の平成26年と比べると2倍近い実績となっています。輸出先は、中国、韓国、フィリピンといったアジア圏が中心で、中でも韓国では日本のヒノキが人気となっています。このため県では、韓国への木材輸出を拡大するため、展示会への出展等を行いました。「KOREA BUILD 2018」への出展2月22日(木)~25日(日)に韓国京畿道高陽市の国際展示場「KINTEX」において開催された韓国最大規模の住宅資材展示会に出展しました。展示会では、日本貿易振興機構(ジェトロ)がジャパンパビリオンとして用意した32ブースのうち、18ブースを使い、県及び県内の6つの企業・団体が一体となって岐阜県コーナーのPR・営業活動を行いました。県のブースでは、2階建ての木造住宅(構造躯体)を展示し、木造軸組構法をPRするとともに、内装材や調度品には県内出展企業の製品を使用し、総括的な展示施設、商談スペースとしました。4日間で岐阜県コーナーには3000人以上が来場し、約450件の商談が行われました。韓国での展示会出展は今回で3回目となりますが、木造住宅の柱の丈夫さや、ヒノキのフローリングのぬくもりを裸足で実感される一般人もみられ、住宅の価格など具体的な質問が例年に比べて多かったように思いました。また、今回初出展したヒノキ風呂についても何件か商談があり、数年前から始まった韓国のヒノキブームはまだまだ続いていると感じました。岐阜県コーナー出展者:笠原木材㈱、加子母森林組合、桑原木材㈱、後藤木材㈱、親和木材工業㈱、ヤマガタヤ産業㈱岐阜県コーナー(構造躯体の展示)「日本式木造軸組住宅建築技術セミナー」の開催韓国では木造住宅のほとんどがカナダ産のツーバイフォーで、軸組構法については認知度が低く、また、設計、施工できる技術者も少ないのが現状です。このため、軸組構法を周知することにより、資材としての県産材の輸出促進を図るため、展示会出展期間中に(社)韓国木造建築技術協会と共催で技術セミナーを開催しました。セミナーでは、韓国の建築士等14名を対象に、協会副会長による韓国向けの日本式プレカット住宅や、県立森林文化アカデミー准教授による韓国版重木造建築の構造計画について講義を行いました。講義終了後に意見交換会を行いましたが、プレカットによる高品質かつ品質の均一性が評価され、日本式木造軸組住宅を建築していくための具体的なプロセスについて意見が交わされました。また、韓国では昨年発生した地震以降、木造住宅においても構造的な安全性を求める機運が高まり、韓国内で日本式木造軸組住宅を普及するためには、品質の向上や均一性を図るため、設計マニュアルや施工マニュアルなどの整備が必要であることが指摘されました。セミナー講義の様子県では、今年度も引き続き木材輸出の取り組みを進めていきますので、木材輸出に関心のある事業者の方はご連絡ください。【県産材流通課三輪哲司】3 MORINOTAYORI