ブックタイトル森林のたより 777号 2018年6月

ページ
17/22

このページは 森林のたより 777号 2018年6月 の電子ブックに掲載されている17ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

森林のたより 777号 2018年6月

写真1メイガ類幼虫によるコウゾの葉の被害矢印は、幼虫が作った巣した(写真4)。このような症状はアブラ活動が休止する冬のうちに数を減らし、発生時のコウゾには縮葉が起こっていまできる殺虫剤はありません。このため、細胞質を吸汁します。また、ヨコバイ大現在(2018年4月)、コウゾに使用ヨコバイはストロー状の口を葉に刺し、度のヨコバイの1種です(写真3)。この産者が問題視しているのが、3?4mm程ヨコバイを防除するためにこれらよりも、現在のところコウゾ生しているようです。ウゾ生産者は成長が良くないことを実感成長を妨げていると推測され、実際にコしたがってヨコバイの大発生がコウゾの成長が阻害されることが知られています。ムシが植物に寄生した場合にもみられ、する害虫が複数わかってきました。調査を行ううちに、コウゾ生産を邪魔コウゾの成長を妨げる害虫たちついて調査研究してきました。と協同し、高品質なコウゾの生産技術に写真2カミキリムシ類幼虫によるコウゾ株の被害矢印は、幼虫による株の食害痕森林研究所では美濃市、コウゾ生産組合樹皮が和紙の原料として用いられます。痕が確認されました(写真2)。間育成し収穫します。この1年生枝の内害もみられ、株の多くに幼虫による食害生産では株に春から伸びる萌芽を約1年さらに、カミキリムシ類による材の被で、クワ科コウゾ属の1種です。コウゾします。コウゾは本美濃紙の原料となる植物真1)、その中に隠れて内側から葉を食害幼虫がコウゾの葉を巻いて巣を作り(写和紙の原料としてのコウゾまず、ガの1種であるメイガ類です。森林研究所●片桐奈々米粒サイズのヨコバイが妨げる写真3コウゾを加害するヨコバイ(Jacobiasca furcostylus)左:矢印は葉裏に集まるヨコバイの幼虫右:ヨコバイの成虫和紙の原料コウゾの成長を、●T詳EしLい内0容5を7知り5ーた3い方は3ー25森8林5研究所まで生を抑制できる可能性があります。樹を刈り取る等により、ヨコバイの大発間に捕殺する、越冬場所の半常緑・常緑とから、越冬場所にいるヨコバイを冬の緑樹から成虫が採集されました。このこチャノキ、カナメモチなどの半常緑・常越冬場所を調べると、ツツジ、イヌツゲ、が防除に有効と考えられました。そこで春以降の大発生を少しでも抑制すること写真4ヨコバイの大発生が要因と考えられるコウゾの縮葉左:矢印は縮葉している様子右:縮葉した新葉。特に新葉が縮葉する傾向があった。17MORINOTAYORI