ブックタイトル森林のたより 777号 2018年6月

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概要

森林のたより 777号 2018年6月

●詳しい内容を知りたい方はTEL050ー3160ー5675東濃森林管理署まで国有林の現場から裏木曽登録ガイド制度の取組について(前編)東濃森林管理署の取り組み21東濃森林管理署では、地元関係者と連携し地元のガイドが森林を案内する「登録ガイド制度」の確立に向けた取組を行っており、現在はまだ試行の段階ですが、これまでの経過と課題について紹介します。はじめに当署の管轄区域である岐阜県中津川市加子母にある加子母裏木曽国有林では、木曽ヒノキが群生するエリアを木曽ヒノキ備林として管理しています。この木曽ヒノキ備林については、日本各地から見学の依頼があり、これまでは研修や学習目的に限り、入林許可や現地案内を行ってきました。この木曽ヒノキ備林を含む裏木曽地域一帯の国有林が、平成26年に「木曽悠久の森」に指定されたことを受け、世界的にも貴重であるこの地域の森林を活用し、エコツーリズムを通じて地域振興に貢献することを目的に、平成28年から「登録ガイド制度」の確立に向けた取組を進めてきました。本年度に入り登録ガイド制度の確立に向け様々な過程を経て、平成29年10月から、地元の登録ガイドによる木曽ヒノキ備林等の案内を試行的に実施しています。1取組の過程(1)検討体制の確立「裏木曽登録ガイド制度」の確立にあたり検討体制を設立する必要があると考え、平成28年3月に「裏木曽エコツーリズム研究会」を立ち上げました。研究会は当署が事務局として、裏木曽古事の森育成協議会、加子母スカイウォーカーズ、NPOつけち、中津川市(加子母・付知の各総合事務所長)、当署長を含め6名を選任し、他地域での事例を研究しつつ、裏木曽地域における有料ガイド制度の方針を整理することとしました。研究会の会議は4回開催し、「裏木曽登録ガイド制度」実施要綱(案)の検討・作成、ガイド養成研修の内容の検討・準備を進めました。また、会議の中で運営主体は「裏木曽古事の森育成協議会」が適当との意見が纏まり、平成29年4月に開催された同協議会の通常総会でガイド活動を盛り込んだ規約の改正等が承認され、事務局が協議会に移行し「裏木曽エコツーリズム研究会」は解散しました。(2)ガイド制度の確立と試行1裏木曽登録ガイド候補者の選定初回に限り協議会事務局で、ガイド登録の条件である中津川市加子母地区及び付知地区の居住者で、裏木曽地域の自然や歴史等に精通している方を地区ごとに5名程度選び、ガイド候補者11名を人選しました。2ガイド事業実践地域の見学登録ガイド制度の発足にあたり、平成29年7月に協議会事務局で赤沢自然休養林に出向き、実際に赤沢ガイドの方の案内方法やガイド事業の運営の仕方を学ぶための見学会を開催しました。3裏木曽登録ガイド養成研修の開催養成研修は当署と協議会が連携して、ガイド候補者11名を対象に3日間に分けて開催しました。1回目は安全と自然について、2回目は歴史と制度を学び、3回目は実技としてガイド候補者が実際にガイドとして森林を案内しました。4裏木曽登録ガイド認定証等の交付協議会から養成研修修了者11名に対し、受講修了証及び認定証の交付及び、ガイドの統一性を図るためのヘルメット等も併せて配布し、ガイド制度の実行体制がほぼ整った状態になりました。(7月号につづきます)▲実技研修(木曽ヒノキ備林)MORINOTAYORI 20