ブックタイトル森林のたより 778号 2018年7月

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概要

森林のたより 778号 2018年7月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0572ー23ー1111(代)東濃農林事務所までされませんでしたが、目撃情報、有害捕獲情報もあるので、今後樹皮剥ぎ等被害の拡大が予想されます。次に植栽後2カ所でプロット調査を実施しました。10m×10mのプロットを設定し、被害状況を継続的に調査しました。プロット調査では、2カ所ともノウサギの食害と、ニホンカモシカであろう食害が確認出来ました。撮影とプロット調査により獣害防護柵の必要性が確認されたため、陶都森林組合に助言を行い、防護柵の設置を実施しました。今後は、森林組合で、防護柵の見回りを定期的に行い、確実な成林を目指して欲しいと思っています。より成長が良いと言われています。東濃農林事務所管内で試験地候補地として選定した生産森林組合長に説明したところ、快く引き受けて頂けたので、現在植栽に向けて調整をしております。数十年後に当試験地で素晴らしい成長をしたコウヨウザンを見るのが楽しみです。おわりに昨年度設定した森林配置計画の木材生産林を考慮し、皆伐・再造林を計画的に行えるよう事業体と協力しながら進めて行きたいと考えています。一方で壊れにくい道づくり、獣害対策も重要な課題になっております。当地域が、今後も永く林業を営むために、経済と防災を考えた木材生産に取り組む事は、次世代の森林づくりとして不可欠です。森林は、多くの人々の手で、長い時間をかけ作り上げられます。これらの森林を、これからどのように活かし、かつ、災害の無い森林をつくり未来につなげていくのか?この大きな課題に応えられるよう地域の関係者のみなさんと一緒に考え、取り組んでいきたいと思います。皆伐・再造林実証プロジェクトの結果として、ある程度の金額を森林所有者に返金出来ましたが、今後の保育経費を考えると、より多くの返金が必要だと思います。陶都森林組合には、今回の事例を参考に、森林作業道の開設作業、集材・運材作業の改善を行って頂き、皆伐・再造林の計画的実施を期待しています。獣害調査東濃農林事務所管内では、近年、植栽件数が少なく、獣による食害情報が少ないため、今後皆伐・再造林を勧めるための資料として、苗を食害する動物の調査を行いました。最初に、陶都森林組合が平成28年度に皆伐・再造林した瑞浪市釜戸町、土岐市久尻、多治見市富士見町の3カ所で、監視カメラの設置を行い、動物の生息状況を調査しました。監視カメラには、2カ所でニホンカモシカが撮影され、1カ所ではノウサギも撮影されました。ニホンジカはカメラには撮影その他森林研究所の調査協力等東濃農林事務所では、森林研究所等の研究に協力するため事業地情報の提供、森林所有者への説明、現地調査協力を行っています。1ヒノキ根株腐朽病平成28年度から、土岐市及び多治見市内で間伐を行った事業地内で、切株に腐れが多くある場所の情報を森林研究所に提供し、試験片の採取支援を行っています。森林研究所では被害が発生しやすい環境要因の解析を行っています。今後の再造林の重要な情報になると思っています。2コウヨウザン試験地斡旋岐阜県森林技術開発・普及コンソーシアムの「保育の合理化ワーキンググループ」では、早生樹(コウヨウザン)の有用性と適合性の検証を行うため、植栽試験地を探しておりました。コウヨウザンとは、中国南部に生育するヒノキ科の高木性の樹種で、適地ではスギ▲唐クワ作業状況+ディプル▲監視カメラで撮影されたニホンカモシカ▲根株腐朽病▲ノウサギの食痕MORINOTAYORI17