ブックタイトル森林のたより 778号 2018年7月

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概要

森林のたより 778号 2018年7月

活かす知恵とを森林人67●詳しい内容を知りたい方はTEL(0575)35ー2525県立森林文化アカデミーまできのこは秋のもの??知っておくと得するきのこの知識?岐阜県立森林文化アカデミー准教授●津田格ナラ林などで見られます。私はスープにして食べましたが、本などを見るとソテーやサラダなど色々な食べ方ができるようです。毒のベニテングタケと間違わないように注意しましょう。●カンゾウタケ(写真5)初夏にシイの根元に発生する腐朽性のきのこです。その名の通り肝臓のような形で赤い色をしています。肉のような見た目に反して酸味があり、ヨーロッパではサラダにして食べられています(基本的にきのこ類の生食はオススメしませんが)。他にも色々とありますが、今回はこのくらいで。気をつけて歩いていると、四季を通じて様々なきのこに出会うことができます。今回は食用という視点で紹介しましたが、それ以外にも新しい発見があることでしょう。また食用とする場合は、くれぐれも毒きのこと間違わないように。図鑑に載っていないきのこもたくさんあります。名前のわからないきのこは絶対に食べないことが鉄則です。また他人の土地で許可なしに採取しないよう心がけましょう。きのこは食用となる森林資源の代表的なものです。うまく利用していきたいですね。て、スライスしたものをさっと湯がいて氷水で冷やし、わさび醤油で刺身風に食べるというものがあり、これもまた乙な一品です。シイ・カシ林に発生するムラサキヤマドリタケ(写真2)も同様に利用できます。独特の色合いですが魚介っぽくもあり、より刺身向きかもしれませんね。●アンズタケ類(写真3)これもヨーロッパで好まれるきのこです。写真はドイツのスーパーで見たもので、山積みにして売られていました。秋のきのこですが、初夏にもみられます。バターで炒めたものを卵で包んでオムレツにすると美味ですが、日本のものは微量の毒成分が検出されているようで注意が必要です。秋にアカマツ林で見られる近縁のトキイロラッパタケも食用にされますので、それで試してみてください。乾燥させたトキイロラッパタケを汁の実にすると美味しいそうで、一度挑戦してみたいと思っています。そろそろ夏本番。ですが猛暑はもう勘弁、秋が待ち遠しい、という人も多いかもしれません。実りの秋、食欲の秋、そしてきのこの秋ですしね。でもきのこは秋だけのものでしょうか?答えは否です。実はちょうど今頃、6?7月もきのこがたくさん出る季節なのです。今回はそういったきのこを少し紹介します。●ヤマドリタケモドキ(写真1)初夏?初秋にナラ類の林に発生する大型のイグチです。近縁のヤマドリタケはイタリアでポルチーニ、ドイツでスタインピルツと呼ばれる高級きのこですが、それらの名は本種も含むヤマドリタケ類の総称として使われることもあります。バターやオリーブオイルで軽く炒めるだけでも美味ですが、他にもクリームパスタやリゾットなどにすると絶品です。乾燥したものを水で戻し、戻し汁とともに使うとコクのある味わいになります。またちょっと変わった食べ方とし●タマゴタケ(写真4)ヨーロッパでは近縁のセイヨウタマゴタケが珍重されます。日本で見られるタマゴタケも同様に食用となりますが、真っ赤な傘に黄色の柄という派手な色合いですので、普通は食べようとは思わないかもしれません。初夏?初秋にミズ▲写真1ヤマドリタケモドキ▲写真4タマゴタケ▲写真5カンゾウタケ▲写真2ムラサキヤマドリタケ▲写真3アンズタケ類MORINOTAYORI 8