ブックタイトル森林のたより 782号 2018年11月

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概要

森林のたより 782号 2018年11月

【森の名手・名人編集担当公益社団法人岐阜県緑化推進委員会専務理事黒﨑隆司】※原本は長文のため、文章の一部を割愛しています。●生年月日:昭和36年5月16日生まれ●職業:林業(作業道開設等)長野満さんのプロフィールながのみつる昭和58年に有限会社根尾開発へ入社以来、森林土木工事、とりわけ作業道開設に取り組み、独自の道づくり技術を駆使して、現地踏査から設計・施工管理、森林経営までを見通した作業道づくりを実践している。これまでに110路線以上開設し、同社の森林土木部長として作業道開設事業を牽引している。また、県の「緑の雇用(フォレストワーカー・リーダー研修)」などの講師を務め、道づくりに携わる若手技術者の指導・育成とともに、技術の承継にも努めている。名人れてくるもんで、これなら、すっーと流れて、支障がないもんで、自分らは、この工法が多いなぁ。水量が少ない場所では、コンクリートをやらずにカゴだけを使ってやります。他にも洗い越し工に似ていて、カゴ枠工といった方法もあります。4.一つ一つの工夫今している路網作設とは、一つの山があって木を収穫するには、どうやって道をつけたら一番効いつも苦労している問題は、主に役所から、色々な書類を出せって言われたり、許可申請とかそういうのを出したりするのが苦労しているとこかな。7.作業道作りの中のやりがい今の仕事の中でのやりがいは、創意工夫することにより自分の思ったような、自分の個性が道に活かせるということです。図面に基づいて作りなさいっちゅうやつやないから、そういうところが良いなと思ってやってます。今の仕事が一番良いと思ってるんで、自分の自由にしていいし、思ったようにできるもんで、今の仕事が一番いいかな。道作りでは、急な斜面や地面が緩いところもあるので、どうやって車を通らせるかというところがとても難しいです。田んぼみたいなところの道では、丸太を入れたり、砂利を入れたりして、地面を固定したりします。普通な道では、バックホーで山を削ってやれば道にはなります。道作りをするうえで大切にしていることは、森林所有者の思いを大切にすること、所有者にも会社にも利益になること、利益がないと仕事もないし進んでいかないから利益を出すことは必要です。現場ごとに創意工夫を重ねること。この三つを主に、大切にしています。自分が理想としている道は、壊れなくて、作業がしやすく、木材を出すとき搬出しやすい、みんなが使い勝手の良い道ができると、できたときにいいなと思うな。6.今までの経験これまで、作業道作りをしてきて、クマが横を通ったりいろいろ動物に出会うのは日常茶飯事なもんで、そういうことにも気をやらないと、自分の命にもかかわるもんで、気を付けて作業道作りをしています。他にも、地域の人からは、道が汚くなるとか、やかましいとか、朝早い、夜遅いとかそういう苦情があることもあるもんでぇ、気を付けてやってるんやけど、凡ミスとかがあるもんで、そういうのが困ります。作業自体は、困ることはないんやけど自然相手やもんで何があるかわからないので、その辺が困ります。作業道作りでは、なんだかんだ問題が出てくるもんで、最初から最後までスムーズにいく現場は10のうち1くらいしかないもんで、そういうのが苦労しています。率が良いとか、木を伐採するときにどの辺に道があったほうが伐採しやすいとか現場に合った工法を取り入れ、創意工夫を行いながら、作業を進めていくことだと思います。5.作業道作りの三つの流儀作業道作りは、山などによって良いとこや悪いとこなど色々あるもんで、それによってやり方や施工の方法を変えて上手く道を作ることです。洗い越し工丸太組工法カゴ枠工カゴ枠工MORINOTAYORI13