ブックタイトル森林のたより 791号 2019年8月

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概要

森林のたより 791号 2019年8月

落石発生後の対応?郡上市・西乙原地区における事例紹介?郡上農林事務所上野伊知郎●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー67ー1111郡上農林事務所まではじめに昨年3月に郡上市内で発生した県道への落石事案において、地元・関係機関(市役所・県土木事務所・農林事務所)が情報を共有し、早期の道路通行止解除に向け連携して取り組んだ事例について紹介します。発生地および被害の概況落石は、長良川と並行して走る県道から約100m上部の山腹斜面より発生しました。落下の衝撃により県道施設のストーンガードは倒れ、路上・河川に落石が散乱、斜面中腹部を横断する農業用水路にも土砂が堆積しました。このため県土木事務所ではすぐに区間を通行止としました。復旧体制の整備県道の通行止により地区が南北に分断され、南部集落は雨量規制があった場合、迂回路がなく孤立が想定されました。早期の通行止解消が大きな課題となったことから、県・市の関係機関で構成する対策協議会を設置し対応することとしました。協議会において、復旧方針と各機関の役割を調整の結果、1応急対策により当面の安全を確保、通行止を早期解消する。2通行止解消後に恒久対策を実施する。3応急対策の決定(排土・落石防護柵)(農林事務所)4規制期間中の避難経路の確保(県土木事務所)5地区非常時連絡体制の構築・住民への聞き取り調査(郡上市役所)6タイムスケジュールの作成(解除目標時期平成31年5月)について関係機関で調整の上、地元に説明しました。また復旧工事中は土木・農林事務所、工事の発注側と受注側の各担当者で構成する会議を開催し、効率的に工事が進捗するよう各工事の工程管理・工事間の調整を行いました。応急対策の実施農林事務所では、落石発生後すぐ地質調査委託を発注し、県道の通行止解消を最優先に考えた応急対策(排土・落石防護柵)を実施しました。工事は、途上の豪雨等の影響により当初は遅延気味でしたが、逐次工程を調整し、今年1月に工事を完了しました。その後県土木事務所のストーンガード工が再設置され、目標より2カ月ほど早い3月に通行止解除となりました。今年度は地質調査結果に基づいた恒久対策として、拡大崩壊の防止・崩壊地の早期緑化を予定しています。おわりに今回は協議会を設置し工程調整を図ったことにより、通行止解消の目標を早期に達成することができました。災害等による危険箇所においては、その地域の実情を踏まえ、関係者の情報共有が必要であると思います。地元説明会応急工事完了MORINOTAYORI13