ブックタイトル森林のたより 793号 2019年10月

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概要

森林のたより 793号 2019年10月

恵那市の森林づくり●詳しい内容を知りたい方はTEL0573ー26ー2111(代)恵那市役所林政課まで恵那市の森林づくり施策を紹介します。34わがまちの森林・環境行政この計画は、先人より受け継いだ恵みある資源を、より良い形で未来へ繋げるため「えなの森林活かして守って次世代へ~市民の力で持続可能な地域循環型の森林づくり~」として、3つの観点から施策を展開することとしています。(1)えなの森林を活用する(2)えなの森林を守る(3)えなの森林を支える力えなの森林を活用する恵那市では地域材の利用を促進するため、公共施設の木造化や木の駅プロジェクトを推進しています。木の駅プロジェクトとは、未利用材を搬出・集荷し木質バイオマス燃料やパルプ材として業者に販売し、県と市の補助金を販売額と合わせ出荷者へ地域通貨券また、平成25年にはコカ・コーラと提携し「コカ・コーラの森」を中野方町の坂折棚田上流に設置し、愛知県などの子どもたちに毎年、森林学習を行っています。地域と協働で進める森林づくり近年、城ブームから城山を見学する人が増えています。恵那市には、NHKの連続テレビ小説「半分、青い。」のロケ地となった岩村町に日本三大山城の岩村城跡があり、来年放送予定のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の明智光秀ゆかりの地でもある明智町に白鷹城跡があります。どちらも観光地として、見学者が増えています。観光面から、「城跡を目立たせるため、山の木を全て伐りたい」と言う声もありましたが、木があることで、地形を維持し、災害を防いでいることを理解していただき、今年度は、明智町の地域住民と一緒に白鷹城跡の整備を行います。今後も豊かな自然を適切に管理・保全し地域の方と協働で林業を活かした観光振興と林業振興を推進し、恵那市のまちづくりを進めます。【恵那市役所林政課原田宏明】森林の概要岐阜県の南東部に位置する恵那市は、市域が50,424haで起伏に富んだ緑豊かな中山間地域です。市内の森林面積は、39,019haあり市域の約77%が森林です。民有林は、34,225haあり、その内、人工林率は61%となり、そのほとんどが東濃桧と呼ばれるヒノキの人工林で79%を占めています。これらの森林は、木曽川、土岐川・庄内川、矢作川の3流域の水源域でもあり、大井ダム、阿木川ダム、小里川ダム、矢作ダムとダムの多い市でも有名です。恵那市の森林づくり恵那市は、平成18年に市民団体や森林関係者、林業・林産関係者で構成された「えなの森林づくり推進委員会」を設置し、「えなの森林づくり基本計画」を作成。また、具体的に施策を実施するため、「えなの森林づくり実施計画」を作成し、行政だけでなくえなの森林づくり推進委員会による提言や意見をふまえた森林づくりを進めています。として渡し地域内で使用する仕組みです。この取組は平成21年に全国で初めて恵那市内の「笠周地域木の駅実行委員会」が取り組み、全国に広まっております。現在市内には4地区の団体が活動しています。えなの森林を守る恵那市の人工林は40年生以上の森林が9割を占め、森林資源の有効利用と災害が起きにくい健全な森林育成のため、間伐に対する助成と木材搬出促進のため、作業道補助及び搬出材補助を実施しています。また、矢作川上流に位置する恵那市(明智町、串原、上矢作町地域)は、下流域の市町村で組織している矢作川水源基金を活用し、矢作川上流の森林整備も行っています。これは、下流域の市町村が川をきれいにするためには、上流の森林整備が必要との考えによるものです。えなの森林を支える力森林の持続的な維持・管理を行うためには、地域住民や将来担う子ども達に対して森林資源に関する教育や森林技術者の育成が必要です。恵那市では、毎年、技術者育成のため森林に関心がある方を対象とした林業機械安全講習を実施するとともに、市内の小中学校での森林教育も支援しています。おさしま二葉こども園H30年度完成木の駅プロジェクトによる木材収集林業機械安全講習会による技術研修コカ・コーラの森で下流域の方と森林学習明智町の白鷹城跡を地域の方と森林整備MORINOTAYORIMORINOTAYORI 10