ブックタイトル森林のたより 793号 2019年10月

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概要

森林のたより 793号 2019年10月

郡上市の「ふるさと館」とスギ人工林が林業遺産に!2019年5月28日、本県初の林業遺産が誕生しました。「郡上林業の歴史と技術を伝承する資料・展示と社叢林」が2018年度の林業遺産に選定され、35番目の林業遺産として登録されたのです。林業遺産は、日本森林学会が選定・登録するもので、学会の100周年記念事業として2013年度から始まりました。2017年度までに31件の林業遺産が登録され、2018年度の選定で4件が追加されました。林業遺産の認定の対象となるのは、「林業発展の歴史を示す景観、施設、跡地等、土地に結びついたものを中心とする、体系的な技術、特徴的な道具類、古文書等の資料群」です。これまでに、「木曾森林鉄道(遺産群)」(長野県)、「木曽式伐木運材図会」(長野県)、「北山林業」(京都府)、「吉野林業」(奈良県)などが登録されています。今回の認定対象となったのは、郡上市美並町高砂の「美並ふるさと館」保存の道具類と展示、ならびに関連書籍(道具類・資料群)と星宮神社社叢林(林業景観)です。藩政時代から始まった郡上の育成林業の歴史を生き生きと伝える展示・資料と、歴史の生き証人とも言える1827年植栽の人工林(中部地方で最初といわれる大規模な分収造林)が評価されたのです。とくに、「美並ふるさと館」に関連する展示と資料が地域住民自らの手で実施されたことは、林業遺産を引き継いでいく地域の意志の現れとして高く評価されました。▲林業遺産認定証美並ふるさと館や星宮神社に訪れたことがある方も、まだの方も、当地を訪れて郡上林業の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょう。また、10月5日(土)13時から、今回の認定を記念して『郡上林業の歴史と展望-林業遺産の認定を受けて-』という講座と現地説明会が「郡上学」の一環として開催されます(詳細は郡上市教育委員会にお問い合わせください)。よろしければ、こちらにもお運びください。▲美並ふるさと館(展示)※林業遺産候補の推薦は、森林学会の会員を通じて行われます。今回の推薦は、森林文化アカデミーの教員らによるものです。みなさんの地域に林業遺産候補にふさわしいものがありましたら、ぜひ森林文化アカデミーにご相談ください。▲星宮神社社叢林【森林文化アカデミー横井秀一】●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2525森林文化アカデミーまでMORINOTAYORI 12