ブックタイトル森林のたより 794号 2019年11月

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概要

森林のたより 794号 2019年11月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0573ー26ー1111恵那農林事務まで害林の主伐再造林を推進していく所存です。2.搬出間伐恵那地域は、まだ間伐が必要です。このため、搬出間伐による木材生産量拡大を検討しました。恵那地域の昨年度の搬出間伐状況を分析すると、ha当たりの出材量が約39m3、作業道開設延長が約15mと、県内の他地域と比較して少ないことが分かりました。このことは、管内に風化花崗岩地帯が広がり、間伐材を効率よく搬出するための高密度作業路網の整備が困難であることが一因していると考えられます。そのため、恵南森林組合は、タワーヤーダを本年度生産性向上高性能林業機械導入補助金により導入します。また、中津川市森林組合も本年度、他機械と合わせ新型自走式搬器や職員数の増加措置も不要で、民間の活力やノウハウを最大限活用して効率的・安定的に搬出間伐量を増加する方法を恵那市に対し提案しました。そして、現在森林経営計画が未策定かつ直近で間伐施業履歴が無い市有林を森林組合と共に調査し、2箇所の適地を見つけました。さらに、市有林経営委託の先進地である高山市を訪問し、具体的な実施方法や利点、問題点等を聞き取りました。今後もこの取組の実現に向けて恵那市を支援していく所存です。木材生産量拡大の取組状況1.主伐再造林恵那地域は、ヒノキ林が多く、スギに比べ林齢の割に主伐に適する林分は少ないという条件を抱えています。しかし、このような条件下でも主伐再造林を推進するため、林業成長産業化森林整備推進事業を活用して枝虫被害林の主伐再造林を呼び掛けました。その結果、本年度、中津川市森林組合が中津川市落合地内にて約3ha、中津川市が中津川市蛭川地内で約2ha実施することとなりました。枝虫被害は、スギノアカネトラカミキリが枯枝に産卵し、そこで孵化した幼虫が樹幹へ穿孔することにより、木部に変色や腐朽が発生する被害です。枯枝が残り易いヒノキで被害が多く、一度被害を受けると材の変色や腐朽は立木が成長しても残り続けます。このため、被害森林は主伐再造林により更新することが必要です。しかし、枝虫被害材は木材価格が低いために赤字となることが懸念されますが、伐倒と造材費にまで補助される当事業を活用することにより、採算を合わせることができます。今後も、当事業を活用して枝虫被を木材生産高性能林業機械導入促進事業により導入します。これにより、風化花崗岩地帯や急峻な地形、深い谷の反対側等の作業道の開設が困難な箇所での間伐材の搬出が可能となり、木材生産量の拡大が期待できます。今後は、これら架線系機械を使用した搬出間伐の使用場所、作業システム、生産性等の検証を支援していきたいと考えます。更に、森林所有者対策として、市有林での搬出間伐量増加を提案しました。市町村の多くは、財源や職員数を増加することは厳しく、搬出間伐発注量を現状より増加することは困難な状況です。このため、市有林を林業事業体へ長期経営委託することにより、財源▲恵南森林組合が県から借用したタワーヤーダの使用状況▲枝虫被害材MORINOTAYORI15