ブックタイトル森林のたより 794号 2019年11月

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概要

森林のたより 794号 2019年11月

活かす知恵とを森林人82●詳しい内容を知りたい方はTEL(0575)35ー2525県立森林文化アカデミーまで岐阜県立森林文化アカデミー准教授●萩原・ナバ・裕作ドイツで見つけた!理想の空間「ユース・ファーム」●森林空間活用(現代社会の課題を森の空間で解決する良いモデル)●e t c…しかもこの空間は、行政予算が7割、残りは子ども時代にここで育った大人たちの寄付によって支えられているそうです。改めてドイツの「人づくり」の素晴らしさとそこから生まれる社会意識の高さを実感しました。そんなドイツに一歩でも近づこうと「すべての人と森をつなぐ」をモットーに日本初の「森林総合教育センター(仮称)」が2020年にアカデミーに誕生します。この新たな空間も、みなさんと一緒にユース・ファームのような暖かい空間にしていけたらと思っています。中に家畜がいました。近隣の学校が授業として利用することもあります。放課後には小学生がやってきて、馬小屋掃除をする姿や、上級生が下級生に乗馬を教える姿など、異年齢交流は自然と生まれます。懸命に木工をする子や、廃ロッテンブルク大学との連携協定(2014)のもと、ドイツ各地の森林教育現場を訪れる機会に恵まれました。「森のようちえん」「森の放課後学校」「青少年森の家」「森の出前教材カー」など実に多様で、日本とは比べ物にならない充実ぶりでした。そして人々の心や暮らしの中にはしっかりと“森”がありました。「森林教育」こそが、森林先進国ドイツを支えていることを実感しました。そんなドイツで、「これだ!」と思わず叫んだ施設がありました。都市郊外の森にある「ユース・ファーム(Youth Farm)」です。森に囲まれた敷地内には、馬や羊、ヤギやニワトリなどの家畜に加え、森のようちえんや、プレーパーク、そして畑やキッチン、工房や陶芸窯があります。幼児から大人まで自由に出入りできます。中高校生の若者もここで交流しています。そこはまるで小さな村のようです。観光農場とは違い、子どもたちの暮らしの材で家を作る子、調理場でお菓子を作る子もいます。子どもたちを取り巻く様々な問題を、森の空間を活用して解決してくれる理想的な場所でした。みなさんも想像してみてください。ちょっと考えただけでも、次のようなメリットがあることに気づくはずです。●情操教育●自己肯定感・コミュニケーション力の育成●アニマル・セラピー●異年齢交流●つながりを知る●暮らしの知恵や技術の継承●青少年の居場所づくり●生きる力を育む●免疫力のアップ(アレルギー・喘息・アトピーなど)●コミュニティの創生MORINOTAYORI 6