ブックタイトル森林のたより 796号 2020年01月

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概要

森林のたより 796号 2020年01月

普及コーナー専門技術者教育「広葉樹の森づくり(フォローアップ)研修」の開催について■岐阜県立森林文化アカデミー森林技術開発・支援センター田口均研修の目的昨年度の「広葉樹の森づくり」研修では、広葉樹の管理に必要な知識(技術の基礎となる科学的知見等と施業技術の基礎(樹種の同定能力や施業・作業の考え方など))を修得しました。本年度は、昨年度の受講生を主な対象として、広葉樹林の管理を実行する上で必要な現況把握と施業提案の能力など、より実践的な技術を身に付けるフォローアップ研修となっています。研修の進め方1研修生が関わる事業地を研修フィールドに選定し、研修生は個人作業として、以下の2~4に取り組む。2対象森林の現況を把握。3現況と管理目的から、目標林型を設定。4目標に向けた施業方針を立て、具体的な作業法を提案。5各研修生の検討結果を報告し合い、講師を交えて意見交換する。これらにより、的確に現況を把握し、目標林型の設定から施業提案できる能力を身に付けることを目指しました。研修の背景近年、世界的に広葉樹は家具材や建築内装材としての利用が進み、資源が減少傾向にあります。岐阜県は全国有数の森林県であり、民有林の約45%を広葉樹林が占めています。また、岐阜県飛騨地域は、国内5大家具産地でありますが、材料の広葉樹材の供給が追い付かない状況にあります。このため、広葉樹資源の造成に向けた県の施策の整備が急務となっています。そこで県では、来年度から、広葉樹施業に対する支援制度を本格的に実施するため、広葉樹林を育成する森づくりの計画書の作成指導と、当該計画書の監修を担う人材の育成に取り組んでいます。今回の研修は、その一環です。本年度の研修実施状況【第1回研修】9月19日、揖斐川町内の民有林で開催しました。受講者は、美濃市、多治見市、郡上市、高山市、飛騨市の林業事業体及び県職員を併せて6名でした。講師は、各回とも、当森林文化アカデミーの横井秀一教授と森林研究所の大洞智宏専門研究員です。研修地は、標高約750mの伐採跡地で、一部スギ・ヒノキが植栽されましたが、不成績地で、保育管理地(10ha)としてそのまま放置したため、広葉樹の2次林化が進んでいました。森林の現況は、ウリハダカエデが大半で、シロモジ、イタヤカエデ、▲せせらぎ街道の広葉樹林▲第1回研修(現況調査)MORINOTAYORI 18