ブックタイトル森林のたより 802号 2020年07月

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概要

森林のたより 802号 2020年07月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2535森林文化アカデミーまで4月から県庁森林整備課と森林文化アカデミーに「スマート林業推進係」が新設されました。スマート林業とは何か。日本の森林資源を活用して林業の成長産業化を推進するには、低い労働生産性や高い労働災害率といった林業特有の課題を解決する必要があります。スマート林業ではGISやICT等の先端技術を活用して、生産性や安全性の向上、需要に応じた高度な木材生産を実現し、林業を安全で働きやすく魅力ある職場として、担い手の確保・育成を進めることを目指しています。森林のたよりでは今号から毎月0.5ページをいただき、林業の新技術の紹介、スマート林業推進係としての取組みや普及内容を紹介していきます。第1回は、これから本格的な夏を迎えるにあたり下刈りに使える空調服を紹介します。すでに採用している事業体もあるそうですが、夏は熱中症と蜂刺されに特に注意が必要です。空調服は、服に小型ファンが付いていて外気を取り入れて汗を気化させます。発汗量を抑えることで体力の消耗を抑え、作業効率が上がります。汗がすぐに蒸発するのでアセモができにくい、服が膨らむので蜂のハリが届きにくく蜂刺され防止になるというメリットもあります。木材生産は機械化で作業の効率化が進んでいますが、造林、育林現場は3K作業のままです。空調服で少しでも労働強度の軽減と安全対策につながることを望みます。空調服を試してみたいという要望がありましたら、アカデミーで試着会等の開催も検討しますので、ご相談ください。スマート林業通信?下刈りに使える空調服●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2535森林文化アカデミースマート林業推進係まで写真提供(株)エヌ・エス・ピー(中津川市)模な団体が散在している状況です。これらの状況から、生産者の方に安心してキノコ生産に従事してもらえるよう相談・指導の窓口を明確にし、林業普及指導員による支援体制を強化することとしました。具体的には、森林文化アカデミーに、キノコ生産に関する総合窓口「キノコ振興センター(仮称)」を位置づけ、種菌メーカーやJ?A等の農業関係者、研究機関等との連携を強化します。また、キノコの生産性を向上させるため、気候変動等に対応した栽培技術の開発や改良など、キノコ生産に関する研究・普及の拠点となる「キノコ生産総合支援棟(仮称)」の整備を検討します。生産者等の組織化については、全県的な組織の整備について検討を進める予定です。終わりにキノコ生産は中山間地の重要な収入源であるとともに、地域の雇用の場としても大きな役割を担っています。また、キノコ栽培には多くの木材資源が使用されることから、森林資源の循環利用に繋がり、自然環境や里山の保全にも寄与しています。近年、高齢化が急速に進み、これに伴う生活習慣病の増加など健康への関心が一層高まっています。キノコはカロリーが低くビタミンやミネラル類が豊富です。加えて機能性成分が多く含まれることから、現代人の健康増進に不可欠な食材といえます。岐阜県のキノコ生産を振興することで、所得の向上や地域雇用を創出するとともに、みなさんの健康増進にも役立つと考えています。今回策定した振興方針を確実に実行することで、岐阜県のキノコ産業が一層発展することを期待します。(詳しくは、岐阜県公式ホームページ(県産材流通課)をご覧ください)量(約7万トン)の1割が輸入菌床から生産されたものと考えられています(図|3)。これらの影響もあり、国内で流通しているキノコ類の価格は、一部を除いて下落傾向にあり、品目間の価格差も大きくなっています。また、直売所等の整備が進んだことや、大規模生産者の増加などに伴い、出荷形態は多様化しています。これらの状況から、新たな販路拡大のため、県産キノコ類のP?Rを支援するとともに、意欲のある生産者による新商品の開発や、需要者との連携を促す機会を創出することとしました。また、海外への輸出を後押しするため、必要な情報の収集や技術の開発を支援します。その他、県産キノコ類の安全性を確保するため、GAPや有機JAS等の認証取得を促進するととともに、輸入キノコ等との差別化を図るためのトレーサビリティー制度について検討します。生産者への支援対策岐阜県の特用林産振興体制は、県庁(県産材流通課)、森林文化アカデミー、森林研究所に担当職員を配置しています。また、各農林事務所に林業普及指導員を配置し、情報収集や窓口業務を行っていますが、指導体制は十分と言えず、支援窓口も広く認知されていません。加えて、県の特用林産施設の老朽化が進み、施設の仕様などから現場の多様な要望に対応できない状況です。生産者団体は、生産者数の減少等に伴い活動が停滞し、現在では地域ごとに小規図ー3キノコ類輸入量の推移MORINOTAYORI15