ブックタイトル森林のたより 804号 2020年09月

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概要

森林のたより 804号 2020年09月

き医師団の感染症危機対応募金」に寄付しています。また、市内の老舗染物店と共同開発した枡柄の布を使ったマスクの内側に、枡づくりの過程で発生する鉋屑で作ったシートを入れることで森林にいるような清涼感を味わえる「hinoki MASUKU」を開発・販売したりするなど、若者や女性の視点から私の世代では思いつかない発想で取り組んでくれています。●「今後の夢」についてお聞かせください。同じ大垣市内の上石津町産材を使った木枡の生産増など、さらに地域との結びつきを深め、発信していきたいですね。また、今後、コロナ禍の「新しい生活様式」が定着することになるでしょうが、これまで以上にもっと生活の周り、身近なところに「木枡」のアプローチを通じて、人々が望む「ちょっとした幸せ感」の幅を少しでも広げられたらいいですね。●その後はどうなりましたか。時代の流れとともに、お祝い事で樽酒の日本酒を使った鏡割り・乾杯をする習慣が、シャンパンやワインなどに取って代わられ、また、日本酒自体の売上も減少し、それ以上に枡の売上げも減少して、近年は、市内4者で200万個となっています。また、それとともに、枡の原材料となるヒノキ材の入手先も限られるようになってきました。●そのような現状に対してどのように対応されてきましたか。片っ端から、全国の酒造メーカーに赴き、営業に回りましたが、良い話はありませんでした。また、ここ数年は、海外の日本酒ブームもあり、我々も販路を求めました。一方で、住宅着工戸数の減少に加えて、和室自体が造られなくなり、これにより枡の原材料としてきた付加価値の高い木材端材の安定調達の課題に直面しました。このため、県内外の製材所を回り、「東濃桧」がメインですが、現在では、東は静岡、西は奈良・和歌山の製材業者まで約30者から仕入れることで間に合わせています。●本来の計量器としての利用法とは違った、多種多様な使い方・商品としても事業展開されていますね。枡本来の長所や美点を守りつつ、社員一同がアイデアを出し合い、現代のライフスタイルに応じた商品開発に日々取り組んでいます。特に、年明け以降のコロナ禍では、枡の側面に「#stayhome」の焼き印を入れた「わたしたちはコロナに負けずおうち時間を楽しみ枡!」の売上の一部を「国境な水都・大垣市における「木枡」の生産量は、全国の8割を占め、日本一の生産地です。その「木枡」は、主に「東濃桧」を原材料として、すべて「ヒノキ材」で作られる「清流の国ぎふ」を代表する素晴らしい木製品です。今回、代表して、(有)大橋量器の大橋博行さんに、お聴きしました。●大垣で木枡の生産が盛んになったいきさつを聞かせてください。江戸時代に木曽ヒノキの一大集積地だった名古屋で枡づくりが盛んになりました。その後、明治の中頃に、職人の一人が奉公を終えて大垣に戻り、枡の生産を始めたことがきっかけです。●最盛期はどのくらいの量を生産されていましたか。正確な記録は残っていませんが、私の子どもの頃の昭和50年代は、朝から夜遅くまで働き詰めで、特にお正月を迎える秋以降から年明けまでは、従業員が「もう枡は見たくない!」と言ってしまうほど、とにかく忙しかったことを覚えています。当時のトップメーカーの書類には、最大一日1万個(現在は、約5千個)を生産していたとの記述があり、それから推測すると、市内で年間500万個ぐらいが生産されていたと思われます。地域の人●詳しい内容を知りたい方はTEL0584ー73ー1111(内線395)西濃農林事務所林業課林務係まで大橋博行さん有限会社大橋量器代表取締役これからも、枡枡変わり続ける大垣のこだわり『木枡』【西濃農林事務所柘植孝久】多種多様な木枡商品「#stayhome」木枡大橋博行さんますますかんな「HAKOMASUシリーズ」ハコマスMORINOTAYORI5