ブックタイトル森林のたより 807号 2020年12月

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概要

森林のたより 807号 2020年12月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0573―26―1111(内線305)恵那農林事務所まで9月29日と30日に、携帯電話の通信圏外で事故発生を知らせる林業安全装置「キツツキハンマー(プライムシステム社製)」の体験会を開催しました。キツツキハンマーとは労働者に倒木による転倒や滑落等の事故が発生した場合にヘルメットに取り付けたIoT機器が自動で衝撃を感知し、携帯電話以外の通信技術(LPWA通信)を用いて他の労働者へSOSを伝達するシステムです。他の労働者のヘルメットを光と音と振動で(コンコンとキツツキが叩くように)知らせます。見通しが良ければ1200m、林内でも800mの通信が可能だそうで、災害を早期に発見できれば応急手当や早期救助ができ、重大災害の発生を防止できます。体験した参加者からは「よくできた商品で購入を検討したい」、「商品を実際の作業で体験できれば口コミで普及するだろう」と高評価が多かった反面、「ファナー製のヘルメットはバンドで装着できず、他の固定方法を考えてほしい」、また主催者の予想に反して参加者が少なく、その理由として「安全に対する経営者や管理者の危機意識が低いのではないか」という意見が聞かれました。森林文化アカデミーとしては林業のデジタル化及び安全性向上の観点から、アカデミーでキツツキハンマーを購入して普及の研修等で紹介するとともに、林業事業体等へ貸出を行い、安全意識の啓発を図りたいと考えています。スマート林業通信?携帯圏外の安全装置体験会を開催●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2535森林文化アカデミースマート林業推進係まで体験会の様子キツツキハンマー(子機)今後の取組これまでに2回の研修を終えましたが、リスクアセスメント研修が残り、今後実施予定です。そして森の樹林産(株)から提供を受ける作業日報を活用し、日々の工程管理を行う取組を研修に参加したチームから始め、その成果を恵南森林組合全体に広げる取組が行えたらと考えています。研修参加者の間では、生産性5m3/人日以上を目指そうと話しあわれています。これらの目標が実現できるよう、継続して支援を行っていきたいと考えています。(注)PDCAサイクルPlan(計画)・D?o(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返すことによって、生産管理や品質管理などの管理業務を継続的に改善していく手法恵南森林組合の生産現場での指導(R2.10.15)次の研修は恵那市上矢作町地内の森林組合の間伐事業地に講師を招き、生産性向上と仕分・検知について指導を受けました。研修に先立ち森林組合へ日々の作業量の現状が把握できるよう作業日報の作成・提供を依頼し、事前に分析をしました。その結果、作業の効率化を図るため1日の伐採量と集材量が整合するよう作業が進められているのが確認できましたが、途中1日の集材量が減少していることがグラフから分かり、集材工程に課題があることが把握できました(図1)。その原因は地形要因であることが組合の説明でわかったうえで、研修当日の指導を受けることができました。そのため現地では適正な人員配置や集材方法に絞り、効率的に具体的な指導を受けることができました。また研修を受講したチームに森の樹林産(株)の作業日報システムを提供していただけることになり、工程管理が行われることになりました。続いて、質の向上のための仕分・検知技術研修を、同町内の中間土場へ移動し行いました。中間土場直送で販売手数料の圧縮、仕分け検知による手数料の収入増が望めることなど、出荷先を見据えた仕分・検知を行うことの有利性等を学びました。今後は山土場や中間土場からの直送の割合を増やし、売上増を図ることが参加者の間で確認されました。20151050R2.9.21R2.9.22R2.9.23R2.9.24R2.9.25R2.9.26R2.9.27R2.9.28R2.9.29R2.9.30R2.10.1R2.10.2R2.10.3R2.10.4R2.10.5R2.10.6R2.10.7工程別日生産量伐倒集材集材量が減少図1MORINOTAYORI15