ブックタイトル森林のたより 809号 2021年2月

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概要

森林のたより 809号 2021年2月

100年先の森林づくりシリーズ18第3期岐阜県森林づくり基本計画(H29~H33)では、望ましい森林の姿へ配置転換する「100年先の森林づくり」、林業経営を重視した「生きた森林づくり」、環境保全を重視した「恵みの森林づくり」に取り組んでいます。これらの取組状況について、隔月連載でご紹介します。◆100年の森林づくり計画実践プロジェクト初期成長に優れたヒノキコンテナ苗の育成技術開発と苗生産者への技術移転岐阜県の人工林は、本格的な利用期を迎えています。今後、計画的な伐採・再造林を行うことで、将来も安定した木材生産を行うことができます。そのためには、再造林コストの低減が必要です。従来の裸苗(図1(a))に比較して植え傷みが小さいコンテナ苗(図1(b))は、初期成長の促進による下刈り回数の削減と、これに伴う再造林コストの低減を期待して海外から導入されました。しかし、植栽後の検証が進むにしたがって、コンテナ苗と裸苗の初期成長に差が無いことがわかってきました。そこで、岐阜県で最も造林面積が広いヒノキを対象に技術開発を行い、苗育成時の元肥に育苗期間より溶出日数(肥効)の長い肥料を用いることで、現状より植栽後の初期成長が優れることを明らかにしました。岐阜県森林研究所では、ヒノキコンテナ苗をはじめて育成される方や現状より優れたものに育成したい方、並びに造林される方を対象にした技術指針書(図2、岐阜県森林研究所ホームページ(http://www.forest.rd.pref.gifu.lg.jp/)より入手可能)をまとめるとともに、岐阜県山林種苗協同組合に所属する生産者の方々を中心に技術移転を行いました。これにより、現在では岐阜県で生産されるヒノキコンテナ苗の多くに、植栽後の成長を考慮した肥効の長い肥料が入って(a)裸苗(b)コンテナ苗図2技術指針書います。図1裸苗とコンテナ苗●詳しい内容を知りたい方はT EL0575-33-2585岐阜県森林研究所森林環境部まで令和2年度岐阜県地域森林監理士の活動状況について岐阜県では現在、「第3期岐阜県森林づくり基本計画」に基づき、地域が主体となった100年先を見据えた森林づくりに取り組んでいます。この取り組みを推進するため、県では地域における森林の管理及び経営に必要な専門的知識を有し、市町村林務行政への支援や民有林経営への助言等を行う「岐阜県地域森林監理士」を養成・認定しています。現在、岐阜県地域森林監理士は18名が認定されております。令和2年度の活動内容の概要を以下に示しますので、岐阜県地域森林監理士の活用をご検討ください。活動先岐阜県市町村民間事業体等活動内容森林経営管理制度におけるマニュアル作成、市町村職員研修など森林経営管理制度関係業務(意向調査、集積計画、境界明確化等)、森林施業プランの作成、森林整備のための協議会・集約化会議等、林地台帳関係業務、市町村森林整備計画・森林経営計画関係業務、市町村有林の管理、伐採・造林の指導など業務マニュアルの作成、里山林の整備・管理業務、現場での進捗管理の仕組み構築、森林経営計画の策定・実行監理、伐採・造林・路網整備等の指導など今後も市町村等の要望に応えられるよう、引き続き岐阜県地域森林監理士を養成・認定していきます。●詳しい内容を知りたい方はTEL058-272-1111内線(3027)林政課100年の森づくり推進室森林企画係まで3MORINOTAYORI