ブックタイトル森林のたより 814号 2021年7月

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概要

森林のたより 814号 2021年7月

岐阜県立森林文化アカデミー開学までの歩みーその1ー岐阜県立森林文化アカデミー(以下「アカデミー」)は、平成13年4月に岐阜県林業短期大学校を前身として開学し、令和3年3月末で創立2 0周年を迎えました。筆者は、平成8年度から3年間、アカデミーの開学準備を担当しました。そこで、2回に分けて、アカデミー開学までの歩みを綴ってみたいと思います。前身の岐阜県林業短期大学校(以下「林短」)は、昭和46年に開校し、平成14年3月の閉校まで700人近い卒業生を、国、県、市町村、森林組合等に将来の林業を担う人材として送り出しました。ちなみに、林短の前身は、昭和30年に設立された緑化促進青年隊で、その後、昭和40年に林業青年研修所となり、昭和46年に日本初の林業専門の短期大学校として、岐阜県林業センター(美濃市曽代地内、現岐阜県森林研究所)の2階の一部と3階を林短エリアとして開校しました。右の写真は学生寮「緑心寮」です。林短は、1年生は学生寮で集団生活を送り、互いに協力し且つ切磋琢磨することで県の林業を担う人材の育成をめざしました。▲林短開校時の林業センター(美濃市曽代、現森林研究所)▲「緑心寮」【写真は林短30年記念誌「あすなろの記」より】しかし時代の変化とともに、地域からの人材育成に対するニーズは、林業技術者のみならず、多様な観点から森林経営を担うことのできる人材へと変化し、これまでの林業短期大学校の成果を踏まえた新しい教育機関の整備が求められていました。そこで県では、平成4年度から内部検討を続け、平成7年第4回岐阜県議会において「森林文化大学校(仮称)という新たな教育機関を設立する方針」を知事が表明しました。平成9年3月には、熊﨑實(筑波大学教授:初代学長予定)を委員長に、今井通子(登山家・医師)、内井乃生(文化女子大学教授)、荏開津典生(千葉経済大学教授)、金城俊夫(岐阜大学学長)、佐々木高明(国立民族学博物館館長)、原重一((財)日本交通公社理事・調査部長)、森巌夫(明海大学教授)(敬称略、肩書きは委員会の時点)を委員とする「森林文化大学校(仮称)開学準備委員会」を設置し、開学に向けた具体的な議論を始めました。学校の構成は専修教育部門、技術研修部門、生涯学習部門の3部門で、平成13年4月のアカデミー開学時と同じです。右の図は当初の施設配置図で、写真の白線の範囲が敷地全景です。開学準備委員会で各部門の内容について議論が深化し、森林文化大学校が森林文化アカデミーに変わって行く中で、施設及び敷地が現在の形になります。その状況は「その2」(9月号掲載予定)で紹介します。【山林協会瀬上】13 MORINOTAYORI